2004年4月

2003-2005

ケビンふたたび

もう、だいなしです。
なのでやりなおし。
ふたたびケビンメニューに逆戻り。
ああ。くるしい。
あんなにおいしいものばかり
たくさん食べた後に
このメニューは…(泣….)

あとは水と運動。

流れ

今朝起きたら、風の流れが変わってた。
ゆうべ、私が眠ってる間に、
宇宙の彼方で何か変化したんだな。
私へと続く何かが。
その影響は少しづつ私のもとへやってくるだろう。

やっと届いたのかも。 願いが。

ルーンの石も、メディスンカードのアニマルたちも
あの本の教えも、何もかもがいっせいに動き出した。
「始めろ」と。
待ちの季節が終わりを告げる。
いよいよ始まるんだ、新しい何か。
今度はいったいどんなことが?

判別の剣

私は剣を振り降ろす、今こそ。
死んで用の無くなったものに。
たったここから別れを告げる。

そのままかたくなに古いものを守り続け
何も変わらないと言いきるのなら
二度と私の瞳にあなたは映らない。
あなたの声も聞こえない。

でももしも
あなたも自身のその手で
剣を振りかざす勇気を今持つなら。

きっと また 会える。
新しい私たちとなって。
この先の あの場所で。

振動

こんばんは、みなさん。
これまで私はずっとイメージだけで
自分のいる位置をこのエッセイに表現してきました。
どれだけ伝わっているのでしょうか。
…わかりませんが。
きっぱりとした心になって
判別の剣を振り降ろしたあの夜から
確実な変化があったのでお知らせします。

光、風、音、の次は振動です。
「それ」に近付いてるのでしょうか。
振動は爆発音と重なります。
優しい風は突風に変わりました。
爆風です。
あの光りの点滅は爆発する時の光りでした。
すべては爆発から始まっていたのでした。
私は爆発めざして進んでいたことがわかったのです。
飛び込む覚悟はできました。
今年の初めに奈落の底へ落ちてから
暗闇の階段を一歩一歩のぼり続けて、今やっと。
扉の前。 そう、たぶん、ここは扉の前。
私が開けるんだろうか? 
扉が勝手に開くんだろうか?
チカラは? 呪文は? 何が必要?
ふふん…勇気、か?

次のでかい爆発でこの扉も吹き飛んじゃうかもしれない。
どうなるんだろう?
   どうなるんだろう?
       どうなるんだっ!

頑固オヤジ 礼子

私は密かに心のなかで片岡礼子のことは
頑固オヤジと呼んでいる。
と、ここに書いてしまった時点で
もう密かでもなんでもなくなってしまいましたが。
でもこの前俊くんに
「それは苺ちゃんも一緒じゃん」と笑われた。
ふん。 なんだ。 一緒かよ。(笑)

最近礼子がよく泊まりに来る。
夜中までいろんな話をして楽しい。
彼女といると魂が刺激される。
仕事の話をしている時の礼子が一番好き。
頑固すぎて何言ってっかわかんねぇよ、という時も
まぁありますが、それはたぶん
私の正体も頑固オヤジだからなのでしょう。(笑)
オヤジがふたり。(笑)
いずれ何か大きなことを一緒にしたい。

だけど時は流れたなぁ…
だってあんな大きな病気したのに。
…よかった。こんなに元気になって。
またこうして会えて。
目の前で笑ってる礼子。
本なんか呑気に選んじゃって。
もう!
うれしすぎて涙出てきちゃったじゃんか!

女優という仕事

よく考えたら片岡だけじゃなくて
女優なんて仕事やってる人のほとんどは
みんなオヤジだと思う。

オヤジ…というか。 男。

そう。みんな凛々しく男らしい。
その潔さといったら
いつも惚れ惚れするほど。

あの小島聖でさえ実は男なんです…(笑)

犯人はだれ?


いったいだれでしょう?
←こんなことするひとったら。

さみしがりやのひねくれもので
時々いじわるなことを言ったりするので
むかつきますが
びっくりするほどやさしい心を持ってたりするし
めちゃめちゃアタマがいいから
結局その魅力にかなわなくて
どんどん好きになってしまいます。

犯人は、そんなひと。

ダブルSHUN

もうすぐギャラリー&ワークスのページが
リニューアルするよ!
今回は小栗旬と中山俊の、ダブルSHUNだっ!

前に一度撮った時、どうしてもまた撮りたいと
強く願った小栗くん。
縁あって、あれから二度三度と撮影の機会に恵まれ
たくさん撮ることができてうれしい。
(NY帰国後、最初の仕事が小栗くん。
 今年の仕事始めも彼の撮影だった。
 しかもそのあとスタッフと一緒に飲みました!)

さて、中山俊。
撮りました、またまた。
思った通り。 ぐんぐんカッコよくなってます。
光り始めた被写体にはいつも驚かされるばかり。
そう。 あのタバコの犯人は、こいつなんです。

ゆうべの発見

目先の楽しさに心奪われて
うっかり2、3段踏み外しちゃった
…そんな感じ、心は。 いま。
あぶない。
そうだった。
ここは真っ暗闇の階段。
また底まで落ちるなんて簡単な所、にいるくせして。
危うさのなかで笑ってんじゃないよ、私ったら。

あの一枚を撮った時。
宝物に会えた。
そう思ってうれしかった。 けど。 あれは…
現実じゃない。
私が心寂しくなるのはこんな時。

写真を撮ることのせつなさを思う。

SHIHO. ライブリポート

今度はこんな衣装で登場です。
なんだかな、こりゃ。(笑)ばかうけ。
だって前から見たら普通のGパンなのに
くるりと後ろ向くと…
まぁ、こんなんなっちゃってるわけですよ。
いつもいつもやってくれちゃいます、彼女は。

今回は六本木エリアでのイベントに参加。
今後どんどん暴れていくらしいから
しほちゃんからは目が離せません。

SHIHO. ライブリポート2

ディスコなんてひっさしぶりで楽しかった!
はしゃいでまたまた飲んじゃったよ。
本番中にしほちゃん、しほちゃん、と
叫んでいたらしい、私…。
あとから電話で
「名前呼んでんじゃないよ、MC中に。
 近所じゃねぇんだから。頼むよ」
と言われてしまった…ああ。
ごめんなさい。

ファンに囲まれてサインをしていた
しほちゃん。
そのサインはとてもキュート!でした。

SHIHO.ライブリポート3

おや……..お客さんの中に知った顔。
あれはもしや中山俊。
…なんでしょう。どうしたんでしょう。
あの顔。
違う、違う。私がこの前撮った俊くんと違う。
まるで失敗したふくわらいのようになってる。
どうして男の人はみんな
女の子の胸の谷間とかお尻をみると
あんなにしまりのない顔になっちゃうの?
…うれしそう。
しあわせなんだろうか?

帰って来たム-チョ


昔ム-チョと呼んで
死ぬほどかわいがったアシスタントがいた。
私はスタジオ経験もないし
アシスタント経験もないし
写真の学校も出てない。
だからム-チョをとても大切にした。
というか、頼りに。
しかしある時。
私にしてみれば「え~~~~~~っっっ!?」
と驚くような…なんていうか、俗にいう
飼い犬に手を噛まれる的な事が起って。
私の心の扉はかたくなに閉まってしまい
もう二度と再び永遠に
和解の日などやっては来るまいと。
ショックが大きかったんです。
大好きだったそのぶん。

三年経ちました。
それは本当に突然起りました。
あの離れた時と同じくらいの勢いで。

なんだ、終わりじゃなかったのか。

こんな事するの、
全部写真の神様の仕業だと思ってる。
それぞれがいろんな立場になってたくさん学べるように。
個人の「考え」とか「思い」などを超えた
何か絶対的なチカラが自動的に働いてるとしか思えない。

私達は。 みんな仲間だ。
写真世界の。 写真言葉が使える。
奇跡的に出会えた、たいせつな。 仲間。
何か間違った時には
ひとりでぽぉんっとほうり出される事もあるけど
きちんと学び終えたらこうしてまた会える。
励ましあい、支えあい、ふたたび一緒に進むために。

ム-チョからのメール

む~ちょです、こんにちは。
じっくり苺さんのホーム ページを拝見させていただきました。
エッセイ、どきりとしたりはっと気づいたり心が潤んだり。
ニューヨークの写真、びっくり!
苺さんの目に写ったニューヨークは
今まで映画とか写真とかで見たニューヨークとまるで違ってた!
とにかく楽しかったです。
なんかすぐそこに、マックの液晶の中に、
苺さんがいて話をしてくれているみたいでした。
「見限られたくない」と思います、苺さんから。
それは媚びとか迎合とか認めて欲しいとかそういうことじゃなくて、
苺さんとちゃんと話せる自分でいたいと思うのです。
苺さんのエッセイを読みながら、
「あたしは大丈夫だろうか」と自分のあれこれをみつめてしまった。
写真を撮る人として「曲がりたくない」と思います。

ム-チョへのメール

メールありがとう、こんにちは。
そして、きちんとHPも見ていただいたようで、それもありがとう。

「見限られたくない」というところ。
部屋にひとりしかいなにのに(師匠はスリランカへロケ)これを読んだ時
大声で笑ってしまいました。
その笑いはとてもパワフルなものだったんです。

私は、以前、あなたとは完全に行き違ったな、と思い
その時点ではもう二度と心通う状態には戻れないだろうと感じていました。
その感覚は師匠の個展で再会した時にもぬぐい去る事ができませんでした。
けれど、この前、どういうわけかふと貴方の「気」を感じたんです。
生々しく突然。
会いたいと思ったので、間髪入れずに電話をしました。
再会して、貴方の写真を見せてもらった時、
よくわからないけど、まだこの人とのつながりは終わらないんだなと直感しました。

最近自分勝手な行動で
すっかりぴゅーっと遠くへいった人がいるんだけど、
実はその人に対しても私は絶対的な自信があるんです。
必ず帰ってくるって。
しかも「ごめんなさい」と言って。(笑)
でも今は離れることが必要だし、そうしないとわからないし、
私もまた学んで成長しなきゃいけないし、これはすごくいい事だと感じてる。
ただ、もしこのまま離れっきりだとしたら、多分あの人は成功しないと思う。
それを思うと切なくなるけど、そんな考えはすぐに吹き飛ばす!
すべての魂に等しく力あることを信じます!

ム-チョ!また会えてよかったね!わたしたち!
これからもよろしくね!
近いうち、一緒に飲みましょう!

いちご。

ふたたびム-チョからのメール

メールを拝見して、ふと心に柔らかい感じが広がりました。
苺さんが「気」を感じた・・ということにとてもありがたみを感じました。
そんなことがなかっ たらこないだの再会も写真を見てもらうことも
手打ちパスタをごちそうになることもなかったんだ・・・。
苺さんに降りた「気」に感謝、
即電話をくれた苺さんに心の底からありがとうございます。

私は苺さんにたくさんの失礼をしてしまって、
「もうだめか」と思って月日がたってました。
私に真摯に向かい合ってくれる人に対してとる態度ではなかった。
ほんと情けなかったです。

先日突然電話をいただいたとき、どきどきしてました。
ただもう、苺さんに会うのがわくわくだった。
そして同時に緊張もしていました、以前の自分のことが思い出されたので。
けど、会ってまっすぐな苺さんの目を見て、
そうして緊張もほぐれて楽に話せた。

営業行って編集の人とかに写真を見てもらうことは
大事なことで得ることも多い。けど、そういうんではなくて
私が撮った写真を私を知る人に見てもらいたいという気持ちも同時にあって。
自分でも気がつかないで撮っている何かしら・・・
そういった正体に対して、
苺さんや修平さんはとても立体的な感想をくれますね。
私自身が気がつかされることもたくさんあって。
なんていうか、意識下の私の姿をみつけてくれたり・・・。
そういうことをじっくり見て丸ごと飲み込んで言葉をくれる人って
そうそういないというか。
こないだ お二人に見ていただいて、改めてそんなことを感じたんです。
そして苺さんや修平さんの存在は写真を撮るうえで感じていたい、
感じ続けていたい、影響されたい、それぞれの写真人生をみつめていたい、
気にしていたい・・・そういう人たちなんだと実感しました。

とにかく嬉しかったということなんです。
帰っていけたんだ、また出会えたんだ。
ほんとにああ、嬉しい、と。これからもどうぞよろしくお願いしす。
ほんとに今度飲みましょう!淡麗辛口な日本酒持って遊びに行きますね!

               武藤 奈緒美

アシスタント

私にとってアシスタントはとても特別な存在です。
他のカメラマンと決定的に違うのはそこだと思います。
私の仕事を手伝ってもらう、とか、単なる技術者として、とか
そんなくくりではなく、もっと横並びな感じというか。
共に戦う戦士のような。
家族とも恋人とも親友とも到達でき得ない深い深いあの場所。
魂の深遠に触れるような、あの場所まで。
一緒にゆける特別な人。
私だけに見えてる世界。 心の世界。 表現世界。
写真を撮る時、私はその世界の中でたったひとりきりになります。
そこへは誰も入れないけれど。
唯一踏み込むことを許せる存在。 それがアシスタントなんです。
時にはファインダーをのぞかせることもあります。
私が感じる世界を共有したいからです。
私の世界を理解してほしいからです。
知ってほしいからです。
そして助けてほしい。

理屈じゃない。 これが私のやり方。 ただそれだけです。

ワタシノチカラ

アシスタントにそこまで求めるカメラマンはいない
と言われた、師匠に。
そうだろう、と思う。 確かに。
こんなこと言ってるのは私くらいなもんだろう。
なんでかなぁと考えてみた。

結論。
私にはチカラがないんだろう、きっと。
師匠や他のカメラマンのようにやっていくチカラが。
たぶん私の魂は無意識のうちにもそのことを知っている。
自分ひとりのチカラではとてもとても
行きたいあの場所までは無理だということを。
完全なる個体としてそこへいけるチカラを持って生まれてきたなら
よかったと思うけど。 私はそうじゃない。

ワタシハジブンノチカラヲシッテイル。 チカラノナサヲ。

だけど。 だからといって。 それが諦めなきゃならない理由にはならない。
むしろ知っていてよかった。自分にチカラなどないことを。
もしもチカラがあるなんて思い違いをしていたなら
私は自分ひとりでなんとかしようといつまでも必死に試みたりして
いきたいあの場所へはとうとう着く事ができないままで終わってしまうだろう。
本来ならいけない場所に私は行こうとしているのかもしれない。
でも他のチカラに助けられて到達できるというなら、そうする。 迷わずに。
私は諦めない。
たった今もあの場所をめざしている。
毎瞬、毎瞬、願って、祈って。
進むことをやめない。

ということなので私と同等かもしくはそれ以上のチカラを持った人じゃないと
私のアシスタントはつとまらないと思うのです。
いざという時私を助けてくれるのは、アシスタントのチカラ以外にはないと
心からそう思うので。

被写体という存在

もうひとつ、たいせつに思うことがあるので
今からそれを書きます。
アシスタントとは別の意味で
私を助け続けてくれるチカラがあることについて。
それは被写体たちの持つチカラです。
私はその存在にひたすら感謝するばかりです。

中山俊を新宿で撮影した時。
その後撮影の感想を彼はこう言っていた。
「オレはなにもしなかった。
 苺ちゃんが勝手に切り取っていっただけで。
 オレは何も。 ただそこにいただけ」
この言葉を聞いた時、
私の心の中にある思いが溢れ出て
それを説明してみたいような衝動にかられたけど
でも、なんというか、それは
この世にある言葉を使って説明できるような
そういう種類のものではなかったので
その時は諦めた。
今も、うまくは説明できないけど。
ただそこにいただけ。
という、このことこそが一番たいせつで。
一番尊いことだと思うのです。
そうだよ、
あなたがそこにいてくれたから、撮れたんだよ、
と思った。
いてくれてありがとう、という思いでいっぱい。
被写体がいなかったら、撮れないんだよ。
考えてみたらすごい世界だよ。(笑)
せつなすぎる。(笑)
私みたいな何のチカラもない者が
なんとかひとまずここまで辿り着く事ができたのは
被写体のもつチカラに助けられたからだ。

この日。私達はあまりしゃべることもなく。
新宿の街をただ歩いて。 歩いて。
ほんとにね言葉通り、彼はただそこにいただけで。
私は、ファインダーという中の
自分だけの小さな宇宙にこもり
時折やってくる信号に従って
人指し指を押しただけ。
静かなシューティングでした。

できあがった写真を見たら
写っていたのはニューヨークでびっくりした。(笑)
新宿で撮ったのにぃ(笑)
でもホントなんだもん。
どうしてそうなったかはわからないけど。
(ま、それはわからなくても重要じゃない)
そして。
私は泣いた。 感動して。
私は時々自分の撮った写真を見て泣く。
でも男の人を撮って泣いたのは初めて。

もはや中山俊は、たからもの。

写真


写っているのは男の人の後ろ姿。
そう。誰が見ても。
でも違う。
私にしかわからない世界。
見た時。心臓が止まるかもと思った。
いや、止まった、と思う。
1拍くらいは確実にとんだはず。
写真てこわい。
あんなものが写るんだ。 びっくりだ。
私の心が写ってる。
ちょっと…なんていうか。
誰にもバレないといいな。
どきどきする。

私は自分の心がかわいくてかわいくて。
好きになってしまいました。
私というこの魂。

ひどいことば

男の人はみんなそう、だなんて。
乱暴すぎる。そんな意見。
オレはそうだけど、というならまだわかる。
でもそれにしたって。
失礼だよ。年上の私にむかってあんな言い方。

自信のない、弱点をふいに突かれて、痛い。
悲しくなった。
「なにいってるかわからない」だって?
そうだろうなぁ。
きっと誰にもわからない。
でも、人が聞いて「え?」と驚くような
ばかみたいな心のひっかかりでも
私は自分の感じることは大切にしながら生きていこうと思う。
そんなこんなの思いが私に写真を撮らせるのだもの。

それにしても男はみんな、だなんて。
本当だろうか。

チカラの使い方

「自分ひとりのチカラで何でもできるようになりたい」
という人がいた。
それを聞いた時私の心に浮かんできたのは
「この人にとって一番たいせつなことは何か」
ということだった。

「自分ひとりのチカラで」ということなのか
「何でもできるようになりたい」ということなのか。
どっちなんだろう?って。
というのは、普段見ていてその人は「ひとりのチカラで」にこだわるあまり
結局はいろんなことができないままでいるから。

私は目的のために手段は選ばない。
たいせつなのは定めた目標を実現させるということ。
持っているチカラに磨きをかけることはできるけど
持っていないものを欲張り欲しがっているうちに
タイムアウトがくるのはこわい。
人の命は有限だ。
自分にチカラがないとわかった時は自分の外にチカラを探す。
むやみやたらに頼るとかそういうことではなく
私の欠けた部分にぴったり合う形をしたカケラを探す。
そのカケラを持った人もまた探しているはずだから、私の持つチカラを。
人生のなかで真面目に探しものをしている人同士はお互い引き合う、必ず。
だから人との出逢いは大切にしたい。
それぞれが持っているチカラを出し合って、共に
ある目的に向かって一直線にすごいスピードでのぼっていく勢いの中にこそ
人が人として生まれ、生きて行く醍醐味があるような気がする。
命の素晴らしさが炸裂する瞬間。
それはまるで流星の火花のような。
繰り返される永遠の、美しい営み。

あたたかい場所

『何度か下北沢に行くことがあった。
 ふと見上げた代沢5丁目のマンションの
 窓にかかっているカーテンが黄色でなくなっていたとき
 「引っ越してしまったんだ」という思いとともに、
 そこでのいろんな思い出が心にめぐってきたことがありました。
 けどこないだ連絡をいただいて日本橋のほうに呼んでいただいた。
 写真を見てもらい手打ちパスタをごちそうになった。
 再びまた始められた。
 たまたまきのう下北沢にでかけて見上げた代沢5丁目の窓にかかるカーテンが
 黄色でなくなっててももう大丈夫でした。』

またメールをもらった。ム-チョから。 今度はこんな。
じーんとして、泣いてしまった。
そうか。 見てたのか、黄色いカーテン。
(うちは下北沢に住んでた時派手な黄色いカーテンをでかい窓いっぱいにかけていた)
そんなム-チョの心の積み重ねがいつしか強い「気」となり
私のもとまでやってきたんだな。

『こういう一連のことを絶対忘れないでいよう!と強く思ったのでした。』

メールは、こんな言葉で締めくくられていた。
私も忘れないでいよう。

今、やすらぎと深さ、心の広がりを感じている。

ここはあたたかい。 人と人とがつながる場所。

むかつく人

すごいすてきなメールをもらった。
短いセンテンスだけど私が大好きな感じの。
とくにあの「ねえ」といったあたり。
心がぐらぐらする。
その人は普段私をむかつかせる事にかけては天才級なんだけど
そのむかつきを一瞬で取り去るうまさも一流。
あんな短い言葉で人の心の中心を射抜けるなんて。
素直に返信することなどとてもできないほどに人をどきどきさせることができるなんて。
すごい。 尊敬する。 もうかなわない。抵抗するのはやめよう。

……..いや、待てよ。 あんなのって…………..。
「セリフ」じゃねぇか? ひょっとして。
!!!
あっぶなーーーいっっっ!
また騙されるとこだった! むっかつくぅー! あんにゃろゥ!

ム-チョとのメールのやりとり

苺『私、昔から貴方についてひとつ感じることがあって。
 貴方は「考えない」方が良いと思う。
 「感じる」訓練をしていくと写真もどんどん変わるはず。
 頭が邪魔をして台なしにしてることたくさんあると思う。
 貴方の写真は「考えて」撮ってる。それがわかる。
 技術的にはとてもうまい。でも感動しません。心までは響かない。
 でもム-チョはできると思う。そう感じるし信じてる。
 大丈夫。チャレンジしてください。
 そのために手伝えることがあるなら喜んでチカラを貸します。
 ここから先は一流目指して一緒に頑張りましょう。』

ム『対象に飛び込む前に「アングルは」「構図は」云々考えてしまうことも
 ままあります。』

苺『それが台無しのもとだと思う。もうその時点で「考えて」しまってるので。
 「考える」というのは一度頭を通すので心は死んでしまいます。
 せっかく感じても鮮度が落ちるんです。
 そのタイムラグはほんとにわずかではあるけれど決定的な命とりになります。
 考えずに撮る訓練をしたらどうでしょう?心のままに。感じるままに。
 だって、だから写真なんだもの。
 言葉じゃ表現しきれない世界を追って行くんだもの。』

ム『いい写真が撮れるようになりたいです。』

苺『いい写真の定義は?…たぶん定義づけは不可能でしょう?
 「いい」と思うのはあくまでも人それぞれ。
 自分がいいと思っても人は思わないかもしれないし。
 なら、「いい」というより自分にしか撮れないオリジナルさを追求したら?
 と思います。いいか悪いかは関係ないと思う。
 ていうか、そんなの考えても仕方ない。
 いい成績を撮るために勉強するんじゃない。
 勉強したいから勉強してその結果成績がよくなった…
 こんな感じがナイスなんじゃないでしょうか?(笑)
 ム-チョは写真世界で優等生になろうとしすぎてる気がする。
 なんでも理屈で理解しようとしてる。
 なんのためにまた私との縁が始まったか、よく考えてください。
 少しばかになるためです(笑)
 どうでしょう?もう優等生などこの際きっぱりやめて
 思いきって暴走族に入ってしまう…というのは(笑)
 日本橋連合夏野組(笑)』

ム『なんだか、暴走族だかやくざだか・・・という不可思議な団体名ですが(笑)、
 この組員だとものすごい特典がついてきそうな予感が・・・。
 自分の写真が変わりそうな、
 そして自分の写真を撮るときのいろんなことが変わっていきそうな、
 そんな途轍もなく広がっていきそうな可能性と魅力を感じます。
 わたしはもろ手を挙げてもちろん組員に。
 鉄砲玉にでもなんでも・・・な気持ちで。
 手段はわからないけど、模索してゆこうと思います』

苺『手段を考える必要性はまったくないと思います。
  視界には目的を入れるだけで充分ですよ。』

ム『ごちゃごちゃ言う前に、シャッター切ろうと思います。
 あさって、大好きなバンドの撮影をするので
 思い切り感じるままにラブ全開で撮ってきます!!!
 続け、組長に!!!』

苺『おうっ!!!!
 私が一戦にでた時は援護射撃、よろしく頼むよ!
 あなたが中心に立つ時は私が援護射撃にまわるから!
 一緒にアップスパイラルを突き進もう!
 ラブ全開写真、出来上がったら見せにおいで。
 それ、絶対新しいム-チョが写ってるよ!
 楽しみ!』

ム-チョは、変わったと思う。 少し。 でもとてもいいふうに。
私は今、うれしい心。
ム-チョのあさっての撮影はきっとうまくいくだろう。
見なくともわかる。 もう私には見えている。
今までで一番の瞬間をつかまえるだろう。
今のム-チョなら。 この心を持った彼女なら。
必ず素晴らしい写真を持って私に会いにくるだろう。 最高の笑顔で。
「苺さん!撮れましたよ!」…ってね。

写真の神様、どうかム-チョをよろしくお願いします。
ム-チョに、あの瞬間を。 チカラを。 奇跡を。 どうか与えてください。

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