2004年2月

2003-2005

雨降り

部屋の窓から眺めてた。 外は寒そうだな。
どこにも出掛けずぼんやりできるしあわせ。
雨の日にしか味わえない景色が広がって。

そうか。 光の世界に出たらもう味わえないのか…

人生の影の部分を楽しもう。
私は今暗闇の中。 時折見えるあの光の点滅だけが頼り。
だけど怖がらない。
この場所を、感じよう。  暗くて静かな世界。

と。 …….階段をみつけた!(さあ。これは前からここに?それとも今急に?)

ああ。 どーんと派手に落ちてからひと月。 やっと変化の兆しが!
上へ。 上へのぼろう。
よく見えないから手探りで。 一段一段ゆっくりと。
そうそう。落ちたらのぼればいい。 こうやって。 
何度でも。

何度だって。

お~い!やっと!

今日からエッセイバックナンバーに
ニューヨーク(写真つき)編がアップしましたよー!
見てねー!
どんどんいくよー!

節分

やりました。
思いっきり、豆まき。
暴力的なほど、チカラを込めて(笑)鬼は外!
すごい驚いて逃げたと思う。

もちろん、福は内。
ココロを込めて。
願いも込めて。

いいことありそうなんだよ、なんだか。

まだ、ここは暗いけど。

おもてなし

確かちょうど去年の今頃….
やっぱり、落ちていた私は(おぉ!去年もかいっ?)
このホームページをつくってくれている会社、
アクセントの皆さんをおもてなししようと思って、失敗した。
死ぬほど塩辛いパスタをつくっちゃったんだった…
落ちている自分をコントロールできずに、元気出せないまま
いい加減な準備をしたのが原因だった。
ああ。思えばあれから一年。
よかった。誰も死ななかった。
不幸にもあんなものを食わされたというのに
みんな今も元気に、生きて働いてる。

そして、今夜。
またしても、おもてなしの機会が。(今夜のゲストは女優水谷ケイと俳優中山俊だ!)
もうあのような失敗は繰り返せぬ。
いくら、落ちていても、だ。
あの時ココロに誓ったことを、今こそ!
落ちているからこそ、精進だ。

夕べのうちに玄米は水につけてあるし
パン粉をつけて、カワハギのフライの下準備もオッケー!
ポテトサラダとタイカレーの材料もすべて買ってある。
今朝は、早起き。 よく晴れてる!(やっぱり光の中は気持ちいいな)
まず掃除、掃除、掃除!
サラダの下準備。 カレーを煮込む。
好きなCDをかけて。

ココロが落ちきっている時に、こんなこと。
初めてだ。
今までだったら、絶対できなかった。
ずっとずっとベッドの上で泣いてばかり。 じっと動かない。動けない。

だけどそれが今。
真っ暗闇の中、手探りで一段一段階段をのぼって行く中、
けしてココロは晴れないけど、おもてなしするために、頑張る自分がいる。
不思議な感じ。

少しづつだけど。 変わってるんだ。 少しづつだけど。

変わってるんだ。

東京都現代美術館

球体関節人形展に行ってきました。

天野可淡という人形作家がいました。
もう10年以上前に、若くして交通事故で亡くなってしまった人ですが
私は彼女の創る人形が大好き。
作品写真集を一冊持っていて、大切にしていました。
いつか本物を見たいなぁと…
もう何年も願い続けて。

…あったんです。
可淡ド-ル。 展示してありました。 びっくりです。
大きな展覧会だし、ひょっとして、なんてかすかな期待はありましたが
本当に会えるなんて…

たくさん展示してありましたが、そのうちの一体と約束を交わしてきました。
将来、私達一緒に住みましょう、と。
心と心の契約です。
はて?人形に心なんて?と思いますか?
…ありましたよ。天野可淡の心が。 確かに宿っていました。
「感じる」ものは否定できません。 宇宙は不思議です。
それに、契約を交わしたあの人形は、
本の中で私が一番気になる人形だったんです。 縁を感じます。
いつかいろんな偶然が重なって私達は一緒に住めると思います。
今日、こうして会えたように。

作家の名前は忘れてしまいましたが、あと他に気になったのは、
小さい体で頭だけ異様に大きいナイチンゲールのような格好をした人形と、
顔に縫い傷があって、頭に包帯を巻いてて、
チュールやドレスやブーケが燃えて焦げてて、
松葉杖をついてる花嫁人形。
もう心がきゅぅっっっとなるくらい。好きと思いました。
でも、こんなものに好きという気持ちで反応するなんて。
自分はやっぱりどこかおかしいんだろうと…それか、よっぽど今心を病んでるか…
だとしたら、
これを実際にこうして創った人の心の中というのは、いったい…..

バランス

可淡ド-ルに会えた興奮が冷めやらぬまま
いろんな事を考え通す一日。

そしてあの花嫁人形。

確かに私は変なの好きかも。
物でも人でも。

怖いものも好き。

いつも大切に感じるのはバランスです。
あの花嫁人形を見た時、こういうの好きで自分は変かな?と思ったけど、
この?の部分があるということは、完全に狂ってはいない証拠だと思う。
あれを創った人も同じ。
本当の狂い100%だけだと、人形創る前に病院にでも入ってるんじゃ…?
でも0%では、これまたもの創りにはなれないと思う。 一般社会向きだな。
常に自分の中の狂いを感じてオリジナルなバランスで外側へ吐き出せる人。
そういう種類の人だけが独特の世界の住人として成功するんだろう。
正常と異常。
日常と非日常。
光と影。
どんなバランスで感じたいのか。
割り合いは人それぞれ。
その違いこそが作品の個性を生む。
肝心なのは片方だけではだめということ。
バランスの取り方が鍵となるから。

作品を撮る時、いつでも私は「恐怖」を入れたい。
その対極には「美しさ」「可愛らしさ」「面白さ」を。
私だけのバランスで。
私だけが感じる世界を。
表現したい。
一番心地いいと感じる瞬間で。  シャッタ-をきりたい。
そして。
自分では創れないけど同じ世界に憧れている、という人達に見せてあげたい。
一緒に。 夢を共有したい。
作品を通してまだ見ぬその人達と出逢いたい。

奇跡的に、同じバランスを持った人達と。

春一番

ゆっくりゆっくりのろのろと。
自分のペースでのぼる毎日。
暗黒世界の階段。
どこまで続くかわからない。
だけど。
ふと、今日思ったんだよ。
暗黒世界にいても、心まで暗くしなくてもいいんじゃないか…って。
光りの世界にいても、暗黒の世界にいても、同じ心。
いつでも自分でいるって。 自分の中心を感じるって、つまり…

そういうことかっ!?…ってね。

春一番が吹いた日の発見。この答えは宇宙からの贈り物。

そしてそれは確かな形となり私のところにやってきた。
「収穫」を意味するお守りのペンダント。
バレンタインデーに神様から届いた甘いチョコみたい。
ずっとずっと大切にしよう。
このまま頑張ると、今年は何か収穫できるという暗示なんだろう。
そういえば、「収穫」は、今年一番初めに私がひいたルーンの石。

すべてはつながってる。

屋久島での仕事

そういえば、先週週刊ポスト発売でした。
屋久島でしほちゃんを撮影したものです。
表紙に「密林裸体」とか書かれてたな。(笑)

屋久島…
いやな思い出の残る島…
でも。
写真撮れてよかった。
あんなところで仕事できたなんて。
今考えると、もうそれはしあわせ。
ヤマゲン。
いつもありがとう。
私の好きにさせてくれて。

そうだ。
屋久島。
いやな思い出、と思うのはもうやめよう。
せつない思い出、としよう。
そして時々はくるしくなつかしく思い出すことにしよう。

きらきらかわいく、かなしいこころになって。

肉体改造

去年の夏、ジムでトレーニングを受けた私。
が、いつの間にかそんな話はどこかへ…
って、だめじゃん。
ああ。ニューヨーク行ったあたりから狂い始めちゃったんですゥ…

強靱な精神は強靱な肉体に宿る。

そうそう。
なので、肉体改造、思いつきました。
でも自己流でやってもたいした効果なさそう。
ならば、やはり、プロ。
小島に相談。女優は体つくりのプロだもんね。
で、紹介してくれたのが、ケビン山崎氏のトレーニングジム。
マンツーマンでトレーナーがふたりつきます。
腰にベルトして、腕にプロテクターして。
おぉ…頭にロッキーのテーマが流れた私…
(あとからこの話を聞いた師匠は、トレーニングごときで
 なんであんたはそう大袈裟なのかね?と呆れて笑っていた)
ここはプロスポーツ選手も多く通っているらしく、ジム内の雰囲気も違う。
なんか、こう…何かを目指しているあのまっすぐな感じって…
すごい好き。
刺激を受けて、一気に自分の真ん中に縦線が一本入った感じ。(笑)

ピッ!と。

肉体改造 2

痛い。 痛いです。
も、ものすごい筋肉痛です。
もしや、これは怪我なんじゃ…というくらいの。
(大袈裟、とまた笑う師匠。 …いや、ほんとなんだって! だって普通に歩けません)
でも使った筋肉が完璧に綺麗にみんな痛くなってるのがすごい。
まさに、肉体改造の実感。

そしてもうひとつの驚きは食事指導。
三週間、これしか食べてはいけません、という内容が書かれてる紙を渡されます。
その通りに食べたらほんの三日ほどで痩せてきてしまいました。
今までより食事量は増えてるのに…
これまでいかに私の食生活が間違えていたか…
思い知らされました。
油と糖分ばかりとっていた私。
それをやめて野菜と鶏肉中心の食事に変えただけでこんなに変化するなんて。
肌の調子も良く、夜の眠りもずっと深くなりました。
細胞が原始に戻っていくような感覚。
そして、やっぱり! …身体の変化に心がついてきたようです。

もうびっくりです。

歯医者

さ。
肉体改造計画。 いい感じです。
そしてついに! とうとう! あの、あの、あのだいっきらいな
歯医者へも行くことにしました。
歯医者への恐怖はたぶん普通の人の軽く千倍はあると思います。
なので、何か気をうまくそらす要素のあるところ、という基準で選んだ結果、
美人歯科医がいると評判のところに決定しました。
実はそこは師匠が通っているところ。
師匠は歯医者へ行く時、鏡の前で一時間も髪をセットするんです。
歯を磨いたり、洋服をあれこれ選んだり…
そしていそいそ出かけて行く…
歯医者ですよ!歯医者。
服も髪もかんけーねーだろ。おかしぃーじゃねぇか、その行動。(笑)
そんなに楽しい場所なのかよぉ…という感じで見ていたわけです。

で、今日行ってみました。
いやぁ、ウケました。
なんか、銀座のクラブを連想させるようなシステム。(笑)
だって、最初にカウンセリングしてくれた人の次に担当医が。
その次には磨き方指導してくれる先生が..って、
くるくるいろんな女性(先生)がやってくるの。
それは「いただきますぅ」と言って入れ代わり立ち代わり
グラス片手にテーブルにやってくる、あの感じにそっくりだったんです。(笑)
そして、どの先生も本当に美人でした。
院内は清潔で、心地良いヒ-リングミュージックも静かにかかっていて
きれいな花も飾ってあって…

なんとか、恐怖、乗り切れそうです。
美人と一緒に頑張りますぅ。

再会

女優片岡が泊まりにきました。
久しぶり。
去年のゴールデンウィークに会って以来。

どんなに、どんなに、どんなに離れていても、
けして不安にならない。
どんなに、どんなに、どんなに久しぶりでも、
会えばいつでも昨日の続きのように会話を始められる。

自分の分身のような人。

とうとう映画の神様に起こされたな。
復帰、おめでとう。
今度会えるのは、スクリーンの中?

夜明け前

根気強くのぼり続ける暗黒世界の階段。
冷静な心と希望が私を助ける。
そして。 点滅しつづけるあの光。

風が吹いてきました。
自分の中心にフォーカスし、静かにしていなければけしてわからないような
かすかな、かぜ。

この風はどこから?

さだかではありませんが、それは多方向からやってきてるようです。
風は私にぶつかり
体のまわりに小さな竜巻きがくるくると
いくつも生まれています。
やさしい天使のささやきのような風。
どうやらこの風は何かのメッセージを私に伝えにきたようです。

今、私のいる位置は
夜明け前の、一番静かな時とよく似ています。
もうすぐ一番鳥が鳴く、あの感じ。
暗黒の世界が色彩あふれる光の国に変わる、その一瞬前。
そう。明けない夜なんて、なかったんだった。
悲しい心になってジタバタしなくても
ちゃんと勝手に時は流れて宇宙は変化する。
大切なのは、夜が明けた時、さて自分はどこにいるか、
ということでした。
私は今移動中。
自分の行きたいあの場所まで。  あともうすこし。

あきらめない。

違う世界の住人


最初もっと、あの人は全然普通じゃないと思ってた。
そこが自分とよく似てるから、
きっと同じ世界に住む仲間に違いないと勝手に思い込んで、
この世で奇跡的に出会えてよかったーとうれしかったのに。

違ったのかな?

どうしてもゆずれない一番大切に思うことが私とは合わないし
それよりもなによりもあの人はといえば
実は全然普通でびっくり驚いてるところ、今。

それでも感じるのは


やっぱり最初に感じたことを信じたい。
同じ世界の人っていう気がする。どうしても。
感じちゃうのは仕方ない。

きっと、
普通の場所に生まれて
普通の人達に囲まれて
そうやってずっと
普通の世界の住人として生きてきたから
その場所にいるとつい安心するんだろうな。
心のどこかで自分は普通じゃないって、
ホントは知ってるくせに。
気付かないふりしてる。

でもその場所から動かない限り
あの人は何も変わらないだろう。 永遠に。

ほんとうのこと

たいていの人は自分のイメージの中で生きています。
たとえば、AさんとBさんがチゲ鍋を一緒に食べたとする。
Aさんは辛いもの大好き人間なので、食後の感想は「ああ!おいしかった」
一方Bさんは辛いものが苦手。なので感想は「おいしくなかった」
この場合、異なるふたつの現実が生まれます。
真実はふたつ、となるわけです。
この考えでいくとふたつどころか、人の数だけ真実があることになります。
でも。 そんなはずはありません。 真実はいつでもひとつだけです。
では、この場合は…
「チゲ鍋を一緒に食べた」というところまでが真実です。
その先は、個人的な思い込みや感想であって、真実とは別です。
私はこのラインを見極めながら生きていきたいなと常々思っています。
真実はひとつ。
思い込みは思い込みとしてとらえていきたい。
そうすれば、むやみやたらとたくさんのイメージに振り回されたり
うっかり人を誤解したり恨んだりすることも少なくなると思うのです。
事柄が複雑になってきた場合でも、どこに真実があるかをみつけられれば
それまで悩んでいたことも急に馬鹿らしく思えて
自分の身辺をシンプルに保ちながら生きていけることに
気付いたりできると思います。

私の写真はほとんどが自分の思い込みの世界です。
被写体そのものをリアルにとらえるというよりは、
私が見たいように見ているという感じです。
でも、たとえば心の中に真実探知機みたいなものがあって。
私の場合写真を撮ると、時々その部分が反応します。
それはファインダーの中に真実を見た時です。
いつもそういう事が起きるわけじゃないけど
見えた時にはすぐにわかります。
理屈じゃない。 ただ感じる。
なので、続けてるとちゃんと見えるようになるのでは、と思います。
やがてファインダーを通さなくても。

真実がどこにあるのか。 瞬時にみつけられるようになりたい。
どんな場合でも。 冷静な心になって。

でも好きな人のことなら。
真実の先にある個人的な思い込みの世界も見てみたい。
どのような自分のイメージ世界で生きているのか。
その人にとっての真実。  教えてほしいと思います。
そして、私だけのイメージ世界も知ってほしい。
それがどんなふうに違うのか。
いろいろ伝えあって楽しみたい。時には驚いたりして。
だから私は好きな人ができるといつも「本当のことを言って」と
お願いするのです。

撮る理由


私の目は、ほらね。
世界がこんなふうに見えるんだよ。

ということを

なるべくはやく正確に。
伝えるために。

中山 俊

俳優さんです。
初めて会った時から撮りたいなぁと思っていたのに
とうとう長い時間が過ぎてしまい
それでもやっと撮らせてもらうことができました。
私は、あまり男の人を撮りたいとは思わないんだけど
俊くんは特別でした。
なんだろう?

ふたりで鎌倉へ行きました。
俊くんはグリーン車のチケットを買ってくれて
ちょっとした旅気分。
小町通りでぶたまん買ってもらって、歩き食べして。
鶴岡八幡宮お参りして、甘酒飲んで、由比ケ浜へ。

寂しさがいやじゃなくて、冬の海っぽくて。
ちょうど夕日が水平線に沈むところだった。

また撮りたいな。
あと、続けて二回ほど。
そう。三回目に、本当に私が撮りたい中山俊が写ると思う。
それは、それはどんなだろう?
きっと心が、きぃーーーんとなるくらいの
きびしくて、やさしくて、かっこいい、
そんな写真。

もう、見えてる。私には。
撮りたい、あの一瞬。

(鎌倉で撮影したものはギャラリーページにのっています。
 このエッセイの写真の上2枚はうちのビルの屋上で早朝に撮ったもの。
 どうしてもこの光りがほしくて、始発で来て、とわがままを言った私。
 すぐにオーケーと言ってくれた俊くんよ。 ありがとう。)

★お知らせ
3/13~杉本彩主演の「花と蛇」という映画に俊くん出てます。
みんな見に行ってね!
銀座シネパトス03-3561-4660 他、全国13箇所で上映予定

追いかけるのをやめる時


思いや願いが強すぎて、自分を見失っていた。
眠りから覚めるように少しづつ本来のパワーを取り戻す。
私が私であるために。

あなたが超えたいと思っている困難。
必要な仲間は誰なの?

どんなチカラもくわえずに。
この場所にいるままで。
私がどこまでも私であり続けるなら。

きっとあなたは気付くはず。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。


Warning: Undefined array key "show_google_top" in /home/xs097295/ichigo-natsuno.com/public_html/wp-content/themes/bloom_tcd053/footer.php on line 406

Warning: Undefined array key "show_google_btm" in /home/xs097295/ichigo-natsuno.com/public_html/wp-content/themes/bloom_tcd053/footer.php on line 406