「〜魔法〜 答えに続く道を歩く時間」

2014-2023

「あなた魔法使える人なの?
 そんなら魔法使えばいいじゃん?」

私がある相談をした時に、そう答えた人がいました。
その時、
この人に私が自分の心の中を見せることはもう二度とないだろう、
と思いました。
なぜなら、
この人は魔法の使い方を知らない人だと感じたからです。
魔法を使ったことがある人は、
こういうモノの言い方には決してなりません。
だからすぐにわかるのでした。

大切にしているものがあまりにも違いすぎる時、
人と人は分かり合えないことがあります。
同じ言葉を使っても、その意味は大きく違っていることがあります。
話が食い違うというのは、心がすれ違っている証拠。
信じていない人を無理に信じさせようとするのは無理なことだから、
信じていないんだなということがわかったら、ただ黙ることが賢明です。

「魔法」の定義はなんでしょう?
そもそも、定義なんてあるのでしょうか?
というか、
人間が定義できることでしょうか?

辞書やウィキペディアで調べてみると、

常人には不可能な手法や結果を実現する力のことである。

通常の人間には使うことのできない能力、
不思議な現象を起こす・または現象そのものの事。
伝説や神話の中でのこと。

人智の及ばない、超非科学的現象の総称。
みんな憧れて、一度は使えるよう努力するもの。

というような記述がみつかります。
「普通の人間には使えない」という認識が、まず基本にあるようですね。

でも、じゃあ「普通」ってなんだ?ということになっていきますが、
こうして、どんどんどんどん考えていっても、
まるで玉ねぎの皮を剥いてゆくように、結局最後は何も無くなってしまい、
「魔法」の正体を捕まえることはできないでしょう。

「頭の世界」だけで考え、
答えを導き出そうとするのはなかなか難しいと思います。
でも、
「心の世界」でなら、
魔法を感じることや知ることは可能になるでしょう。

「伝説や神話の世界」とありましたが、
確かに!この中に魔法は生きています。

言葉が、息をしています。

子どもの頃、あなたにもその呼吸の音は聴こえていたはずです。
だから私たちは、
大人になっても「ファンタジー」が好きなのです。

そこに「魔法」があることを、
無意識の領域で知っているからです。

魔術的に生きることは、野生的に生きることです。
野生のチカラは宇宙のパワーです。
そのチカラを正しく使う訓練をすることが、
魔法を使って生きるということです。

日常を非日常的に生きること、

まったく新しいものをみつけようとするのではなく、
見慣れた風景の中に新しいモノの見方を発見すること、

好奇心を忘れずに進むこと、

これが魔法を使って生きるということです。

けれど、
頭で考えた場合、
こういうことは「当たり前」のことになります。

「そんなら魔法使えばいいじゃん?」と言った人は、
「魔法なんて、第六感とか、直感のことでしょ?」とも言ってましたが、
その表現は全くの間違いというわけではないと思います。

たとえば、「違和感」について。
心の中に違和感を覚える時、それは野生のチカラが働いている印。
「この先行き止まり」あるいは「引き返せ」の合図をキャッチしている証拠です。
違和感は大切なサインだから、不快な気分を伴う場合でも安易に排除しないで、
一寸苦しくても、しっかり向き合うべきです。
私たちは、危険信号を知覚できるから安全な道へと戻ることができるのですから。

さて?
しかしながらこういうことを、
「魔法を使って生きる」ということに結びつけるような人はいるでしょうか?

ここに、
実際に魔法を使って生きる人と、使わずに生きる人の違いが表れます。

これまでに何度か、幾つかの場所で、
この話を書いているので知っている人も多いかもしれませんが、
私の大好きな逸話があるので、ここにシェアします。

ーーーーー
ある信仰心の厚い男が、海の上で嵐に遭い、
乗っている舟が転覆しそうになりました。
男は懸命に神に祈りました。必ず助かると信じて。
すると、向こうから一艘の舟がやってきました。
船員たちは男に言います。「さあ!こっちへお乗りなさい」
しかし男は断ります。「いいえ、大丈夫です。いま神さまが助けに来ますから」
舟が行ってしまった後、雨風が一層強まる中でさらに力を込めて男は祈ります。
彼は神様の力を信じているのです。
そこへ、先ほどより大きな舟がやってきました。
船員たちは男に声をかけます。
「さあ!こっちへお乗りなさい!そのままでは沈んでしまいますよ!」
ところがまたしても男は断ります。
「いいえ、もうすぐ神様が来るので大丈夫です!」
舟が消え去った後、荒れ狂った海の上で男はもっともっと力いっぱい祈ります。
祈りのパワーが足りないと思って。
そうすると、これまでで一番大きな船がやってきて、
「おーい!危ないぞー!こっちへ乗りなさ〜い!」
船員たちが男に向かって叫びました。
ますます酷くなる嵐の中で、男も叫び返しました。
「大丈夫です〜!神様がもう来るのでー!」

その時、大波がやってきて、
飲まれた男の舟はひっくり返り、

海へ投げ出された男は死んでしまいました。

天国で神様に会った男は、ものすごい剣幕で文句を言いました。

「神様!私は何度もあなたに向かって語りかけました!
あんなにも助けてと一生懸命祈ったのに、
なぜあなたは助けてくれなかったのか!」

神様は驚いて言いました。

「三度も助けの船をやったのに。。。。」
ーーーーー

たとえるなら、この男は、
魔法というものを知っていたかもしれないけれど、
魔法を使う生き方は知らなかったんだと思います。

「魔法を使えばいいじゃん」
と私に言ったあの人を見た時、
この男のようだな、と思いました。

この逸話の中には、
暗号が隠れています。

言葉と言葉の間に、
生きた魔法が呼吸しています。

頭で読むのではなく、心で読む時、
その息遣いが聴こえてくるはずです。。。。

聴こえてきたあなたは、
魔法使いとして生きてゆくことができる人です。

魔法を使って自分の人生を変えてゆくことが、

必ずできる人です。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。


Warning: Undefined array key "show_google_top" in /home/xs097295/ichigo-natsuno.com/public_html/wp-content/themes/bloom_tcd053/footer.php on line 406

Warning: Undefined array key "show_google_btm" in /home/xs097295/ichigo-natsuno.com/public_html/wp-content/themes/bloom_tcd053/footer.php on line 406