「旅が教えてくれること」
パリの朝は遅いのです。
7時を過ぎてやっと明るくなってくる。
優しいベンジャミンくんは、とても張り切って、
いろいろ私のために観光計画を立ててくれてたみたい。
でも。
ごめんなさい!
私は別にエッフェル塔には上りたくないし、
セーヌ川遊覧船にも乗りたくないし、
凱旋門もシャンゼリゼ通りも全く興味なし。
唯一、ベルサイユ宮殿だけは見学したいと思いましたが。。。。
ルーブル美術館も一回行って気が済んで、今回はいいやと思ってるし。
行くところがなくなって、急にトーンダウンなベンジャミンくん。
すみませんー。
なんというか、私は、
別にパリで何かしたいわけでも見たいわけでもなく、
ただここにいるだけで幸せなのでした。
日本で暮らしているのと全く変わりなく、
淡々と日々を過ごしていければ満足なのです。
一日カフェの椅子に座って、時々飲み物や食べ物を注文して、
読書したり、フランス語の勉強したり、街行く人たちを眺めたり。
あるいは、目的もなく、ただそのへんをぶらぶら散歩するだけで。
もうそれで十分。楽しいのです。
どうして私はこんなにパリが好きなんだろう?
理由はさっぱりわからず。
でも来るたび、どんどん好きになります。
四回目のパリでは、
もうガイドブック無しでも、すいすいメトロの乗り換えもできるし、
何処へだって行けるようになりました。
フランス語は相変わらずできないままだけど度胸はついてきました。
ベンジャミンくん、観光をしたがらない私にはがっかりかもしれないけれど、
今回、彼が居てくれてとても助かったことが幾つもあります。
この前、ずっと欲しかった本を手に入れたことに続いて、昨日も、
「まほうのほんやさんがあるよ」と言って、
スピリチャルブックストアみたいな所に連れていってもらい、
そこで、ドリーン博士のカード&メディスンカードの
フランス語版を買うことができました!すごい嬉しい!
あと、ベンジャミンくんと居ると、
カフェでの注文の仕方とかも勉強になります。
本当にありがとう。ベンジャミンくん。私はたくさん感謝しています。
そのベンジャミンくんの顔は、こんな。
↓(本人の許可をもらったのでエッセイにアップ★)
(ベンジャミンくん撮影の私。
フェイスブックに載せてもいいか?と聞かれたので、
やめてくれと言ったらがっかりしてた)
ここは、初めてパリに来た時に立ち寄った「サンミッシェル」というカフェ。
ノートルダム寺院の近く。
私のまほうカレンダーにも登場したことのあるミカエル像の前にあるカフェです。
(以前もそうだったけど、なぜかここで撮影するとハレーションが強くなる)
私は、珈琲に生クリームを乗せた飲み物。(見かけと違って全然甘くなかった)
ベンジャミンくんは、苺ミルク。(甘いー。笑)
写真の向こうにちっさく写ってるのがノートルダム寺院です。
(ここも観たくないと断ったらまたまたがっかりなベンジャミンくん)
お会計の時、みつけました!
前に来た時は確か、このクレームブリュレを食べたんだった!
(オーダーすると、これに、
こんがり焼き目をつけて運ばれてくる)
私はこのあと、ひとりで散歩したくなって、
今日もアパルトマンまで送るよと、
ずっと言っていたベンジャミンくんに、
「だいじょーぶ!今日はひとりで散歩したいー」と言って、
無理にお別れ。(笑)
ひとりの時間って、必要。
ものを創る人間は、なおさら。
もしもいつも私の近くにいて、
それを理解できないとしたら、
きっとその人は私と居ることによってとても寂しい思いをするだろう。
私をひとりにしてくれる人は、自分もひとりになれる人。
そんな人となら、私は楽しく長く付き合えると思う。
ずっと、その場所に居てくれることに、お互い感謝しながら。
さて、
テクテク当てずっぽうに歩いていたら、
いつのまにかサンジェルマンデプレ教会前に!
ここ、大好きですが。
近くにもっと好きな教会がある!
それは、サンシュルピス教会。
というわけで、またテクテク散歩しながら移動。
着きました★
私にとってサンシュルピス教会は、とても思い出深い場所。
去年、ここで、鐘の音を聴きながら、ある啓示を受け取ったので。
(この教会は、ダビンチコードの冒頭シーンの舞台となった場所)
ここの、一番奥の祭壇のマリア像が素晴らしすぎる。。。。
今まで観たマリアさまの中で一番かも。
なんともいえない。圧倒される。
ここに来るといつもしばらく座り込んでしまう。
なんだか動けなくなって。
散歩は楽しい。
特別な場所を観てまわらなくても、
私はパリの日常の景色を楽しみたい。
地図はいらない。
太陽の方角で、自分の位置を確かめられるから。
曇って光が見えなくなって、
もしも道に迷ったら、
どこかで休もう。
そんな時は、
無理に歩かなくていい。
暗闇の中では、
小さな灯りを頼りに。
旅は小さな人生で。
人生は大きな旅だから。
きっと同じように進んでいけばいい。
今の私にそう教えてくれるのが、パリなんだ。
ドアの向こうは、たぶん、
光あふれる世界。
帰国したら、
新しいことが待っているような気がします。
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