空に大きな金色の指輪
なんだかぼけっとしていて。
あんまり、というか全く注目していなかったのです。
金環日蝕。
それが、日にちが近づいてきたある日、突然、
「高尾山に登ろう!」
と思いついたのでした。
でもいつも登っているルートでは、
時間的に山の途中で金環日蝕を迎える計算になってしまって、
木々の間から太陽が見えればいいけれど、
もうそれは全然わからないやと思って。
じゃあ、江ノ島?とも一瞬思って迷ったんだけど。
やー、やっぱり山かなー。とか。
三日くらい前から急にそわそわ落ち着かなくなって。
ちょっと用事があってアルケミストの所に行った時、
ちらっと相談してみたら、
「あー、アナタそりゃ山でしょ」と言われ…..
そーだよなー。と思い……
そうこうしているうち、
なんだかもういろいろ考えるのが面倒臭くなってしまって。
(真面目に物事を計画するということがホント苦手です)
高尾に住むひさちゃんにメールしたら、
電車の接続時間とかぜーんぶ調べて教えてくれて、
山道も、これまでに(私は)使ったことないルートだけど、
ちゃんと金環日蝕ジャストタイムまでに観測ポイントに到着できる、
いいルートがあるよと教えてくれて。
はー。
持つべきものは賢く優しい友だちだ!\(^O^)/
そして。昨日。
都心から出発して、
金環タイムに山の観測ポイントに居るにはね、
…..電車がないんだよ。
まだ動いてないの、最寄り駅。
仕方ないので、歩きました。JR原宿駅まで。てくてく。薄暗いなか。
撮影機材持ちながら。
私は歩いててなんだか可笑しさがこみ上げてきちゃって。
実際ちょっと笑いながら歩いてたと思う。
(こわい。こんなひと!明け方に!)
だって、
仕事でもないのに、しかもなんで夜明けに歩くと30分もかかる
遠くの駅まで行くわけ?
なんのために?
と思ったら笑えてきた。
撮りたいんだね、きっと。わたし。ただ。
そう「ただ」それだけだよ。
どんな理由よりも何よりも、
私の中の写真家魂がこうさせてるんだな。
カメラマンなんてホント、バカみたいだなと思った。ふふふ。^^
一緒に行く他のメンバーたちも皆、最寄り駅の始発時刻が遅いといって、
ひとりは池袋まで歩くといって、
もうひとりは漫画喫茶に泊まるということに。
みんなはいったいなんのために?(と後から質問したら全員笑ってた)
おのせちゃんもメンバーに入っていたけど、
こちらは前夜に「バッチリ高尾に集合時間に行けます!」と連絡あり。
よかった。
と思ったら、
来ないよ、おのせ。いないよ、待ち合わせ場所に。
高尾山口駅6:04集合のはずが。
とそこへ、私のスマホにメール。
嫌な予感。
「すみませーん、乗り換え駅で反対方向に乗ってしまってー」
なんですってぇぇぇぇーっ Σ( ̄□ ̄;)
先に行っててください、山の上で待ち合わせましょうと言うので、
わかったと返信して、先に集まったみんなで出発することに。
まずは、スサノオにご挨拶。
(時間が無いので駅のホームから。お社が見えるので)
そのおかげか、登山途中でステキなおばあちゃんと遭遇☆
75歳でどんな天候の日もかかさず毎日高尾山へ登っているそう。
喋り出したら止まらなくなって、せっかくここまで来たのに、
もう金環タイムには間に合わないかもーというくらい。
おばあちゃん全開弾丸トーク♪
でもすごーく面白かったし。元気もらって感謝だし。
よく考えたらあそこでちょうど休憩できたから、
残りを一気に登ることが出来たなあと思って。(おばあちゃんありがと)
このルートは、いつものルートより後半の登りが急でキツかったのでした。
で、無事に目的地到着。
10分くらいしたら、太陽が欠けてきた模様。
メガネを持ってきたメンバーに借りて覗いてみたら。
わー。かけてるー。たいようがみかづきみたいだー。
どんどんかけてゆくー。
実は私、自分のことを写真家魂とかなんとか言っちゃっておきながら、
それはもういい加減な準備しかしていなくて。
太陽を撮影するための特殊機材なんか、何ひとつ用意していってなかったのです。
はははー。(ってホントは笑い事じゃないだろう(´□`))
写真より実際はもっと明るいのですが、
金色の輪を写し出す為、カメラの設定を変えて撮影しているので、
だいぶアンダーな写真になっていますが、しかしこれだけのことでは、
きっと晴れていたら撮れなかったと思います。
雲がフィルターの代わりになってくれたので、写せたのです……
このことについては、
ものすごく自分の都合いいように解釈すれば、
もういろいろ計画を考えるのが面倒になった時に
「どうかとにかく一番いいようにしてください」と
天使にお願いしていたので、実際、天気も含め一番いいようになったんだなと。
本当に本気でそう感じています。
そしてこの天候の奇跡により、各地で、特別な機材を使わなくても、
写真に撮れたり、肉眼で見れたりした人が大勢いたようで、
とてもよかったと思っています。
きっと私の他にも「一番いいように」と祈った人が
たくさんいたのかもしれないna☆
奇跡の天体ショーは大変素晴らしく、その瞬間、
私はやっぱりファインダーの中でそれを目撃出来たことに、
一番喜びを感じていました。
観るだけなら、アトリエのベランダからも充分なのですが、(東南向き)
足の裏は土を踏み、山の緑に囲まれながら、という環境が、
自分には必要なことだったのだと、シャッターを切りながら感じました。
朝、笑いながら歩いた時には、
「写真家として。ただそれだけの理由で」と思ったけれど。
ちょっと違った。
こうしてこの瞬間、自然の真ん中にいる必要があったんだ、自分には。
そう強く感じました。
(この時のことについては今すぐどうこうというよりは、もう少し後になってから
もっといろいろわかってくることになるだろうと思います)
感動の瞬間が過ぎ去って。
山頂で新月ポイントのおまじないをして。
山菜蕎麦を食べて!
満たされた思いで山を下りました。
素敵な新月でした。
金環日蝕の間は雲が空を覆っていたのに、
太陽がいつもの顔に戻ると同時に晴れてきたという….
このことは一生忘れないと思います。
天使は本当に、
いちばんいいように
してくれたのだと思います。
☆おまけの話☆
筋金入りの山ガールおのせちゃん。
けっこうご主人とあちこち登山経験も豊富なだけあって、
ばっちり格好もキマッテル☆
なのに、遅刻したため、時間が無くなり、
ケーブルカーを使ったらしい。
登らなかったらしい。こんなに山ルックなのにぃ?
涙出るほど笑った。ごめん。
やっぱりおのせちゃんは大物だと思いましたっ(≧∇≦)/
高尾山で食べた山菜蕎麦。
日蝕の時、三日月のように見えた木漏れ日。
ーーーー
☆お知らせ☆
昨日のエッセイでもお知らせしましたが、
夏の個展の間に一日だけイベントを開催いたします。
「美味しい魔法」にかかるとはどういうことなのか、
ただ言葉で語り伝えるだけではなく、
実際に皆様に食べていただき、体感してただく、
いわば今回の試みは3Dワークショップ。
私にとっても新しい挑戦です。
食のマジシャン蜂須賀シェフとの出逢いにより実現するプロジェクト。
早くも続々とお申し込みいただいております!
ありがとうございます。とても嬉しいですー\(^O^)/
まだお席がありますので、
引き続き皆様からのお申し込みお待ちしております♪
「魔法使いの弟子ワークショップ特別編」
ニジヲクグルまほうランチ
日時
2012.7.14(土)12:00~15:00
場所
東京 南青山(外苑前 個展会場から歩いてすぐ)
Grace グラース kihachiro HACHISUKA
http://gracetokyo.com/
参加費
おひとり様 4,000円
(参加費はコース料金のみでドリンク代が含まれておりません。
コースの最後にデザートと珈琲or紅茶orハーブティは
セットで付いておりますが、
この他にソフトドリンク、アルコールをご注文の皆様は、
当日個別にご清算をお願いいたします)
☆個展開催中の特別イベントのため
ワークショップ料金は無料となります☆(通常は5,000円)
お申し込みは、
住所、氏名、連絡先、参加人数を明記の上、info@ichigo-natsuno.comまで。
今回は立食形式ではなく着席スタイルでの食事会イベントになりますので、
お席の数に限りがございます。
参加ご希望の皆様は、どうぞお早めにお申し込みを☆
よろしくおねがいします \(^O^)/
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