自分に嘘をつく人
雑誌の連載スタッフで食事会。
代官山にあるフレンチのビストロで。
いつも一緒に組むライターの女性。
私より年齢は上だけど、
美味しい食事を頬張りながらなんとも無邪気な可愛らしい笑顔。
向かい側に座った私はその幸せな顔をずっと見ることができた。
そして、思った。
怒鳴ったあのあたりが今の私の限界なんだな、と。
これからも限界を広げていく修行は続けるだろう。
でも私は、
自分が天使とか仏になりたいわけじゃぁないんだよ。
自分らしさだけは見失うまい。
この話を知ってる人に、
「あの人が自分に嘘をついてるとわかったから怒った」
と説明したけれど。
それがどういうことなのか、理解できないらしかった。
それはどういうこと?と尋ねられて、あははと笑った。
いくら説明してもあなたはたぶんわかんないよと思う。
なぜなら、
あなたは嘘をつかない人だから。
人につくことは、たまにはあるかもしれないけれど。
たぶん自分には嘘をつかない人だから。
人は、自分の中にないものは見えない。
あるものしか、見えない。
私は、自分に嘘をついたことがあるから。
それで大変な目にあったことがあるから。
わかるんだ。
危険な場所に足を踏み入れようとしている人を目撃したら、
「あぶないっ」と叫ぶでしょ。
私が怒るのはそれと同じようなこと。
咄嗟の警告。
どんな人に対しても、そこだけは、一歩も譲れない。
基本的な私の信条は、
人は人。人のことはわからない。
だけど。
この一点だけは、放っておけない。どうしても。
だからここが限界点、今の私の。 そう感じる。
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