「後悔のないお別れ」
人生に時折やってくる、誰かとの、突然の別れ。
ずっと後になってからも苦しく思い出すものになるのか。
お別れの瞬間は悲しかったとしても、
時間が経ってからは
楽しいことばかり思い出されるのか。
この違いは、
一緒に過ごす時間の中で、
どれだけ愛と感謝を伝えられるか、
もうこのことに尽きると思っています。
たとえば、
今このエッセイを読んでくれている皆さんは、
自分の親に「ありがとう」を言いながら生きていますか?
心の中で思っているだけではなく。
「ありがとう」と面と向かって口にしていますか?
親、配偶者、子どもなど、近しい相手ほど、
「ありがとう」と言うのが気恥ずかしいということ、
ありますか?
でもね、近しいからこそ、わざわざ、
口にして伝えることができたらいいなと思うのです。
習慣にしてしまうと、気恥ずかしくもなんともない。
むしろ、いつも良い気分です。(お互いに!^^)
人生がうまく進まないと感じてる人や、
チャンスはやってくるけどいつも逃してしまう人、
才能あるのに十分に活かせない人など、
ココが抜け落ちているのでは?と思います。
外でいくら愛想よく人気者でいたとしても、
家の中で愛を表現できなかったら、
幸運の女神様は微笑んでくれない。
そして、
いつかやってくるお別れの時になってから、
たくさん苦しむことになってしまうのです。
でも毎日「ありがとう」を伝えながら生きていると、
お別れの瞬間はとても苦しくても、
あとから少しずつ優しい色の思い出に変わってゆき、
やがては人生のパワーにだってなる。
私は、父と妹を病気で亡くしているので、
こういうことを痛切に感じるのです。
今も、たとえば実家に帰った時は、就寝前に必ず、
「今日も楽しかったね。ありがとう。また明日ね」と、
口に出して母に挨拶しています。
お茶を出してくれた時、
おやつを用意してくれた時、
ご飯を作ってもらった時、
何か良いアイデアをもらった時、
いつも「ありがとう」と口に出して伝えています。
アトリエに戻る時も、自宅の玄関で、
私の姿が見えなくなるまで手を振って見送ってくれる母に、
「ありがとう。またね」と、私も手を振ります。
母とのお別れの日がやってきたら、
きっと私は、
たくさん泣くでしょう。
たくさん悲しむでしょう。
でも後悔はしないんじゃないかな?と思っています。
涙を流しながらも穏やかに、
受け入れることができるはずだと想像しています。
なぜなら、
この幸せな時間は永遠には続かなくて、
お別れの日は必ずやってくると、
「本当に知っているから」です。
だからこそ、
母と居る今という時間を大切に。
いま伝えられることを、
いま伝える。
それがどんなに尊く素晴らしいことか、
よくわかっているから。
「思い出」というものは、常に「いま現在」で創られるもの。
この瞬間のすべてが、未来の思い出そのものになる。
先へ進んで振り返った時に、
笑顔で思い出せる時間は「いまここ」でしか創れないのです。
人はどんなに辛いことに遭遇しても「良い思い出」があれば
強く生きてゆけるもの。。。
素晴らしい宝のような記憶と、希望があれば、
また、笑顔や前進するチカラを、取り戻せる。
しかし「良い思い出」も「希望」も、
このふたつは両方とも「いま」ここで創られるものなのです。
このことを心の底から理解し、「いま」を大事に生きる人は、
後悔の念がいつまでも消えず自分を苦しめるということには
ならないはず。
これは親子関係だけの話ではありません。
私は、
この世でご縁を結んだ、すべての人たち皆と、
同じように関わってゆきたいと望んでいます。
昨日、魔法学校のメンバーのひとりに、
麻紐で創ったペンジュラムを送りました。
あれは、私の形見として、
一生大切にしてほしいと思っています。
(一般の皆さんに向けては「まほうshop」でご案内いたします)
関わる時間の中で、精一杯の愛を伝える。
そうすれば、
別れの時間は苦しく恐ろしいものではなく、
宇宙の普遍を受け入れ、
己の魂を成長させる時間にだってできる。
そう信じて、今日も皆さんへ、
私から「ありがとう」を送ります。
追記)
私の母はまだまだとても元気ですが、
時々気弱そうに、
「私が倒れたらうちの二匹の猫はどうなるのかしら」
なんて言うことがあります。
そんな時、私はこう答えます。
苺「倒れる予定あるの?」
母「ないけど。。。。」
苺「でしょ?倒れなければいいんじゃない?」
母「。。。。。。そうね」
二人で爆笑。 速攻解決。 この話題おしまい。
まあこんな感じで笑いながら楽しく生きています。^^
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