満月以降の九日間

満月….。
日付が変わる頃、満月ポイントに入るという今回のタイミング。
「8週間プログラム」のエッセイもアップしたし、
夜は早めに休んで、
翌日の明け方に深い瞑想をしようと思っていました。
ところが、
起きられませんでした。
私の中では一大事。
魔女になってから、
新月や満月に瞑想しなかったことは、ただの一度もありません。
これはたいへんだと、心の中で小さく思っていました。
自分の中の決定的な異変に気づいたからです。
(深い瞑想はとてもパワフルです。そのチカラがないということ、
 起き上がれない、瞑想する気になれない、
 これはもう非常事態です)
私は、「免疫力アップ8週間プログラム」を実行するにあたり、
少し前のエッセイで
「基本的に今、
 私自身に大きな心身の不調はありませんが」と書いています。
その通り、確かに大きな不調はありませんでした。
けれど、
実は小さな不調はいくつかあったのです。
そのため、ここでさらに免疫力を上げよう!と思ったのだと思います。
しかし遅過ぎた。
すでに私の中で「病気」は進行していました。
人が、病気になる前兆として、
一番初めの、一番小さな症状は、
「不機嫌になる」ということだといわれています。
元々の性格はともかくとして、
いつもの自分らしさが失われるほどに、
何かをくよくよ悩んだり物事に対して不機嫌になったりするとしたら、
それは「病気の始まり」だと思ってください。
その時点で、早めに対処することが重要です。
私は、去年の秋以降、
ものすごいスピードでいろんなことが日常に起こっていたので、
いいこともわるいこともすべて含めて、
心身に相当なストレスを抱えていたと思われます。
出来得る限り、ストレスを軽減する方法をとってきたので、
なんとかここまでは病気にならずにきましたが、
さて、
限界がやってきたようです。
気をつけていても、病気になる時は、なる。
これを「天のメッセージ」と私は呼びます。
こんな時はジタバタしてもしょうがない。
降参して、
「ここから何を学べるか」という心の体勢に入った方が楽です。
私は、入院二日目までは、この状況に納得できず、
病院のベッドの上で、ぽろぽろ涙をこぼして泣いていました。
「なんでまた?こんなときに」
そういう思いばかりがぐるぐる頭を駆け巡りました。
勢いよくプログラムスタートを掲げたばかりなのに。
このザマはなんだ…と。
こんな気持ちでしか病気を捉えることができないでいると、
状況はちっとも改善されません。
むしろ悪化していきます。
泣く自分を持て余しながら、
しかし….ばかだねえ。そう、ここがカメラマンのバカなところ。
(笑)
なんでも記録したがる。
私は、オエオエひとり泣きながら、こんな自分のバカ顔も撮っておこうと、
カメラを取り出し、セルフポートレートを撮り始めました。
窓から見える景色も写して…. と、ちょうどその時!
私は思い出したのです。
初めてひとりでニューヨークへ旅した時のことを。
怖くて、
泣いてばかりいた、あの時のことを。
(撮った画面があの時の写真にそっくりだったので)
ええっと、えーっと、あのときはどうしたんだっけ。
どうやって、こういう気持ちから脱出したんだっけ。
次の瞬間、プログラムの中の
「過去に病気や怪我など「治った」経験がある人はその時のことを思い出す」
という項目を思い出しました。
人生全部が、きっと、そうなのです。
過去にあった心身の治癒の記憶は、未来の私を(あなたを)助けるのです。
その夜から、急に食欲が出てきて、
入院三日目から主治医も驚くほどのスピードで一気に回復していきました。
こうして、入院してから八日間で、
私は自分の場所に帰ってくることができたのです。
それでは、ここからは時系列を追って、皆さんに告白してゆきましょう!
満月に瞑想できなかった私。
翌日すっきりしない気分のまま、いつもよりずっと遅い時間に起き上る。
ランチタイムにおのせちゃんと会う約束をしていたので、
お昼頃、ホテル西洋へ。
大好きなイタリアンレストランで会食しながら、本の打ち合わせ。
なぜか私はすっかり食欲がない。
なんと!
大好きなデザートも食べられない。(ほんの小さなケーキなのに!)
打ち合わせの間中繰り返し悪寒が…..
「これは高熱が出るなあ」と直感。
打ち合わせ終了後、逃げるように帰宅。
熱を測ったら、すでに38度を超えている……
でもこの熱がいったいどこからきているのかさっぱりわからず。
夜になって、39度に。
背中と腰が痛い。
呼吸も苦しい。
「腎臓にトラブル?」と、またしても直感。
師匠にネットで調べてもらったら「腎盂炎」の症状にぴったり。
間違いないなあ、
これ、どうやって治るんだろう?
このまま寝てりゃいいのかなあ。
そんなこと思ってガタガタ悪寒に震えていたら、
編集者から仕事のオファー。
まず、
あれが一番目にやってきた天の助けだったと思う。
あの一本の電話がなければ、
今頃、取り返しのつかないことになっていたかも。
私はまだまだ「我慢」する気でいたんだけど、
その仕事を受けられるかどうかを迅速に判断する必要があったので、
そこでやっと「病院に行くかなあ」という気になれたのでした…。
編集者には「明日いっぱい返事を待って」とお願いし、
そして、翌朝…..
熱、引かず。
悪寒は続き、更に上昇する勢いさえあるような….
その日は2/11、建国記念日で世間は休日モード。
最近は救急車で行っても、たらい回しになるようなご時世。
自家用車で行って、受け入れてくれる病院を….
ということで、師匠がネットで検索。
近所で急患を診てくれるところをみつけ、電話で確認し、
お昼頃病院へ到着。
その時、私はすでにまっすぐ立って歩くことができない状態。
高熱と、背中や腰の痛みが苦しくて。
もうどっちがどうで、ここはどこで、どうしたらいいのか。
さっぱりわからない。
師匠に支えられて、やっと歩きながら病院の中へ。
だけど人間って面白いものだね、
そんな状況の中でも、
絶対に自分の人生に外せないもの…っていうか、
ポイントみたいなものにはちゃんと目がいくようになっている。
少なくとも私はそうだった。
院内に入って
「あれっ?なに?これ。なんでこんなところにこんなのが?」
と思うものがあって、ちらっと目の端に見えただけだけど、すごい気になった。
私にはキリストに見えたんだよ。
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その後、
採血、再尿、造影剤で行うMRI CTスキャン、レントゲン、エコー、
様々な検査を一気に行って、約三時間後、病名が診断された。
やっぱり。
トラブルは腎臓だった。(腎盂腎炎)
熱は、すでに40度。
そのまま入院となったわけ。
でも最初、ドクターは
「入院がベターだけど、自宅で飲み薬で治す方法もある」と。
理由は、
「うちは入院費が高いから」だった。
高いって、いくらよ?
と思って尋ねたら「一泊三万」と答えていた。
….さんまん。 いっぱくで? (もちろん医療費は別)
リゾートホテルへ遊びに行ったって、
こんな値段の部屋にはなかなか泊まらない。
なんじゃ?この病院。
40度の頭で「ああ….」と力なく答える私。
ものすごい短い時間でくるくるっと思いを巡らす。
私はこういう時は考えない。
直感に従うのみ。
(今までの経験からすると、こういう時「考える」と失敗する)
なんとなく入院するべきだと感じたので、
「入院します」とお願いする。
お金のことは、あとからどうにかなるだろう。
元気になったらまた働けばいいし、
今から入院費の安い病院を紹介してもらうといってもこの状況は辛すぎる。
(高熱で呼吸も苦しい。もう動きたくない)
ここはひとつ、縁のあった病院に入院して、一気に治してしまいたい。
そう思ったので。
入院する部屋へ車椅子で移動する時、
付き添いのナースが、私の「魔法のバッグ」を見て
すごい素敵だと言っていた。
「それには何が入ってるんですか?」と尋ねられて、
「そこをきくかっ?」とウケながらも
「ここにはいざという時のための魔法の道具が入っています」と答える。
「はあ…」と笑うナース。
でも、その「はあ…」は、バカにするふうではなく、
どちらかというと「ほぉ~」という感じ。
魔法に興味あるんだろうか。
さて、
部屋に通されてびっくり。
ホテルの一室かと思った。
なんじゃ?この病院。(笑)
さっき服用した解熱剤が効いてきて、一瞬元気を取り戻した私は、
くるくる部屋の中の写真を撮りまくる。
こんな病室、見たことなかったので。
面白すぎる。
私が入ったのは、感染症科病棟の個室。聞けば、この病院は全室個室だそう。
全室個室……
      なんじゃ?この病院。
ベッドに寝てちょうどいい位置にテレビがある。
DVDも観れるシステム。
部屋にはシャワー付きトイレルームと電話が完備。
(携帯電話の使用も許可されている)
大きな窓からは、遠くに隅田川が見える。
これはやはりどう考えても「ホテル」なテンション…
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でも、なによりも一番驚いたのは、医療スタッフ。
ドクター、ナース、どの人のスピリットも素晴らしい。
ちょっとここはタダもんじゃね~な~と驚く、40度な私。
この「統率された」雰囲気はなんだろう?と最初不思議に思っていたけれど。
まもなくそのすべてがわかりました。
入院手続きを終えて、部屋に入ってきた師匠が、
「さっきおまえが観た像は、キリストじゃないよ。
 聖ルカって名前の聖人だよ。キリストに仕えた医者なんだって。
 そう書いてあったよ….」と教えてくれた。
はっはぁ….なるほど。 どうやらこれは、
天使の導き……..
                             (続く)

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