ベルリン天使の詩

時々います。
だったら最初から魔法を使えばいいじゃない
って言う人。
そんなこと私は全然思いません。
もしそんなふうに生きたらどうでしょう?楽しいかな。
ちっとも楽しくないと思うよ。
いざという時に使えるよう日々の訓練は大事だと思うけれど。
いろんなことができない人間でいることは楽しい。
できるようになるためにいろいろ試すんだ。
「ベルリン天使の詩」っていう古いモノクロ映画。
天使は、自分をつまらなく思いながら毎日過ごしてる。
なんでもできちゃうから。
ところがある日人間の女性に恋をして。
神様にお願いして、自分も人間にしてもらうお話。
あれ、よくわかる。
人間でいることは楽しいと思う。
できないことがたくさんあるのは、楽しいことだと思う。
できないことができるようになった瞬間の喜びの感覚。
ひょっとしてこれって人間だけの感覚かも。
そのプロセスを飛ばしてなんでも魔法一発でやっちゃおうなんて。
もったいないよ。
それは魔法の使い方が間違ってる。
肝心なのはね、
魔法が使えるか使えないかということよりも、
いつどう使うか、ということ。
それが一番重要。
だと私は思うのです。
ベルリンは素敵でした。
すっかり恋した私。
ベルリンで仕事したい~!
個展したい!
なんの当てもないのに強くそう思い込んでしまいました。
海外での個展、マンハッタンのチェルシーでやりたい☆に続き、ベルリンでも!
夢はひろがる~♪大きく大きく。
ベルリンの第一印象は「マンハッタンにそっくり」でした。
街の印象があまりにも似ていて、一瞬ニューヨークに来たのかと錯覚したほど。
今回いくつかの地区を周ってみましたが、
ミッドタウン、アップタウン、ダウンタウン、
マンハッタンのそれぞれの雰囲気に当てはまる感じでした。
でも(よい意味で)ニューヨークほどエッジが立ってないと思ったので、
ここは暮らしたりするのにいいかもしれないな~。のんびり外国暮らしできそうな。
食べ物美味しいし。笑
最初の二日間は、まりさんと一緒に歩きました。
券売機の使い方や、電車の乗り換えの仕方、街の風習、その他の注意事項諸々。
まりさんはマリア様のように優しいのです。
私のようなぼけっとした人間にも笑顔で辛抱強く、同じことを何度質問したとしても
毎回親切に教えてくれるのです。
ところが。
ひとつだけ。
私にどうしても合わないことがありました。
それは、地図を見なさいと言われたこと。
これは大変なストレスになりました。笑。ごめんなさーい。まりさーん☆
きっとこのストレスは誰にも理解されないだろう!
たかが地図くらいで。って思うでしょ?普通ね。
だけど私は地図で病気になれると思います。ぶははは笑。
見るの、ヤなのです。
じゃあ見なくて知らない土地をあなたどうやって歩くんだ?ということですが。
これは私も不思議なんですねえ。
どうなってるんでしょうかねえ?
でも私の場合は地図なんか見てる方がよっぽど時間がかかって、
とうとう時間が足りなくなって、
目的地にたどり着けないという悲劇が生まれます。
旅する人が違うたび、今回は何か新しいことを学べるかもという心で挑むので、
相手が地図を広げた時、きた!と思いますが、
最初は黙って見るのです。従うのです。
でも、地図を見ることが私の人生に役立ったことなど一度もありません。
今回もそうでした。
なので、まりさんにお願いして、三日目だけはひとりで街をまわってみることにしたのです。
地図なんか見ないで歩きたかったので。
そうしたところ、行きたい美術館ひとつ、行きたい教会みっつ、行きたいカフェひとつ、
それぞれ場所は離れているのですが、全部をくるくる迷わず周ることができました!
やっぱりこの方法がいいのです。
直感(虹色の声)に従って歩くのが。
私は、この方法が正しいとか、これが一番だとか、みんなやれとか、
そんなふうには思いません。
ただ、
もし私と同じような人がいるなら、
だいじょうぶだよこのほうほうがあるよ
と伝えたいだけです。
地図を見るのが好きな人はいいのです。
地図見ても具合悪くならない人もよしとしましょう。
でも、
地図が好きじゃない人、苦手な人、
もう見るのなんかやめちゃいなさいな
と思います。
思えば、
人生の地図を見すぎて気にしすぎてなかなか前に進めない人って
けっこう多いような気がする。
地図が一番正しいと思い込んでいる人たち。
街角に立ち止まって、難しい顔をしながら、地図とにらめっこしてる。
自分のいる場所と地図が少しでも違っていたら大問題になっちゃう。
正解は地図の方で、不正解は自分の方。という考え方。
だけどねー、
そんなことしてる時間、もったいない、って私は思っちゃうのです。
その分、歩いて。
歩きながら出会うことに注目して。
迷ったっていいじゃない。
迷った先で何か素晴らしい発見があるかも。
計画した通りに歩いていたのでは会えなかったことたち。とか。
地図は、みんななんのために見るんだろう?
目的地まで、早く、間違えずに行くため?
だとしたら、
その考えが私の中にないから、地図を見ることに必要性を感じないのかも。
何か目的がある場合、それが果たされるのならば、
途中失敗しても、迷っても、早くなくても、別にいいと思ってるので。
そうなることのなかに、ひょんな面白さが潜んでるかもよー。って思うから。
地図について熱く語ってしまった。
とても辛かったので。
笑。
ここに吐き出したかった。ははは。
で、
ベルリンです。
素晴らしかったのです。
初日は特に当てもなくぶらぶらと散歩したのですが。
ふと寄ったカフェ。
高い塔のてっぺんに、金ぴかの天使像がある場所。
その天使を見ながらお茶してる時、ガイドブックをぱらぱらめくって。
そこで、わわわ!とびっくりした私。
今目の前にあるこの天使像。
「ベルリン天使の詩」の冒頭シーンで使われている、あの天使だ!
と気づいたのです。ガイドブックに書いてありました。
この場にきて、初めてそれを知った私。
ガイドブック、私は旅行前にきちんと読むということもめったにしないのでした。
もし読んでも忘れちゃうのでした。
なので、
こんなふうにその場へ来て感動するということが多いのです。
ガイドブックは、予習に使うより、復習に使うのが好きです。
(だから帰ってきてから今ベルリンのところを楽しく読んでいるところ)
ベルリンでは天使のサインがたくさん。
壁一面に本棚のディスプレイが素敵なカフェでは、「優しい天使」という名前の飲み物を
メニューに発見してオーダー。(これはフレッシュオレンジジュースにバニラアイスがのってるものだった)
ツイッターで情報もらったドイツの人気バンドのCDを探したところ、
偶然手にした一枚にENGELという曲があったり。
私が行った場所は、
ブランデンブルグ門、ハンブルグ美術館、新ナショナルギャラリー、
バウハウス美術館、ぺルガモン美術館、
ベルリン大聖堂、マリエン教会、ニコライ教会、ソニーセンター、あとカフェ一軒。
ニコライ地区では、天使グッズの専門店もみつけました!
三日目、散歩途中に偶然みつけたのです。
そこでは天使がスープを作ってるイラストのカードを買いました。
支払いする時、オーナーの女性が私の手にキャンディをひとつのせてくれたのですが、
それが苺のキャンディーだったので、驚いて名刺を渡しました。
私の名前はいちごです、とつたない英語で伝えたら、
しっていたわ、またあえますよ、わたしたち(たぶんそういってたとおもう!)
と言われて二度びっくり。
天使の導きです。
ベルリン大聖堂の素晴らしさには声も出ませんでした。
てっぺんのドームまで階段で上り、
そこからベルリンの街を見下ろしている天使像の後姿も撮影しました。
ベルリン。
これから何度でも行ってみたい街。
写真美術館や、アートカルチャータウンや、シュタイフのギャラリーなど。
もっともっと行ってみたい場所がたくさんあるのです。
いまこの街を訪れることができてほんとうによかったです。
私、帰国してからも、とうぶんベルリンぼけの日々が続くと思います。
が!
しかーし!
ここからまた一山。
いや、ここからが、というべきか。
このあとブロッケン山行きを控えています。
ひとり旅です。
どうでしょう。
電車の心配をするあまり、ゆうべは
ここからブロッケンへ行くのに八回も乗り換えなければならない夢をみました。
そんなはずはないんですが。笑
魔法の使い方を知っていたって、
こわいものはこわいのです。
だって、
ただの人間なのですから。わたし。 ふふふん♪

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