サヨナラの前に
真夜中に長電話。
どのくらいぶりでしょう。
すごく楽しかった。
小さな声で、
いろんな話をして。
高校生の時、
すごぉく仲良しの友達とすごぉい長電話をしたことがある。
なんと、5時間も。
電話の途中で時々トイレに行ったり、
ああ、…ご飯も食べたな。(笑)
受話器耳にかけながら、
茶碗持って、箸持って。
切ればいいのに。
また明日になれば学校で会えるのに。
ばかみたいね。
家族は呆れてた。
あんなことって、当人同士じゃないと到底理解できないだろう。
でも切れないの。
じゃ、またね、が
なかなか言えないの。
最後の方は、もう、たいして話すこともなくて、
ふぅっとため息ついて、ちょっと黙ったままだったり、
沈黙の合間に「今何考えた?」とか「今何見てんの?」とか。
くだらなすぎる会話。(笑)
大人はね、そんなの目撃したら
時間の無駄とか電話代がもったいないなんて言うでしょ。きっと。
だけど、そうかな?
あんなに大切な時間。 宝物なひととき。
どうしても繋がっていたいんだよね。 確かめたいんだ。
そんな時、あるよ。
それで、
そうしようと思って本当にそうできることの幸せ。
尊いことだなあ。
だっていつまでも永遠に触れるわけじゃないから。
いつか私達は誰でもお別れしなきゃいけない時がやってくるからね。
この世界での時間には限りがあるから。
触れるなら、いま、触って。
好きな人にはたくさん触って。
できることならすぐ側にいって。
できないなら、心だけでも飛ばして。
だけどやっぱりなるべく会いにいくようにして。
一緒に居れる時間を作って。
そう、作って。自分で。
まっすぐ、目を見て、「好き」って言うんだよ。
心をこめて。
もし事情があって、言葉に出して言えなくても、
想い続けるんだよ。
そうすれば、
とうとうおしまいの日がやってきても、
たくさん悲しくて、
たくさん泣いても、
ちゃんとサヨナラが言える、
言えるはずだから。
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