I am born

やったー
とうとうぜんぶできたー
と思ったら
夢だった。
目覚めてがっくり。
あとは月の女神の衣装をつくるのみ。
というところまできた、人形展４日前の今日。
ひたすら前を向いて頑張る。
もう少し、もう少し。
どんなことにも終わりはくるから。
楽しいことにも。
苦しいことにも。
等しく。
だからどんどん、
進もう。
月の女神を創ろうと決めたのは、だいぶ前のこと。
同時に進行していたもう一体。
途中アフリカ人みたいになって、もうこれはどうしたものか、
すごい困って、ずっと放っておいた。
表情も決まらなかったし。
それが、まーぼーが死んだ時、泣き顔に決まった。
ぐんぐん作業が進んで、人形がひとり歩き始めた。
私はあとからついていく、という感じ。
創ってるのはこのあたしなんだけどな、
と思いながらも。
先生は「これは間に合わないと思うわ」と言っていたけれど、
私は絶対展示すると決めたので、急いで頑張った。
よかった。
間に合った。
焦って創るというより、人形と手を繋いで目標地点まで、
一緒に走ったという感覚だ。
泣いているので、
これは自分だなと思いながら創ったんだけど。


途中でもう一体突然、別の人形が動き始めた。
なんと実は、こっちが先に完成したのですが。
じゃ、コノヒトはいったい誰なんだ？ということになって。
師匠と首をかしげた。
まあ、出来上がってみればわかるだろうと思ってたら…
わかりました。
たぶん、マチルダ。
いつも私と一緒にいるマチルダ。
私が良い時も悪い時も、ずっと笑っているマチルダ。
絶対に怒ったりなんかしないの。
どんな時も虹色に輝いて。
いろんなことを、教えてくれる。
あの時、
泣いている私のそばで、
天に向かって。
光りを降ろしていたんだと思う。
まーぼーといち早く話をしたのも、マチルダだろう。
その瞳はいつでも希望に溢れている。
この人形を創ることによって、私は、
希望というものを形にできたと思う。
どんな時も希望を失ってはいけない。
もし自分の意識が、
荒波にもまれて、光りを、一瞬見失ったとしても。
深い深い、心の一番奥に、希望があれば、
嵐が去った後に必ずそれは、ふたたび輝き始めるから。
そのことを、忘れてはいけない。
人形展に来てくださるすべての方に、
希望の光りを、贈りたいと思います。


しかし、マチルダ。
なぜボロを着ているの？と思いますが。（笑）
ここでまたハッとする自分…
泥の中にきっぱりと咲く、ロータス…
なるほどー
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
安藤早苗人形教室展
2007.11.20（火）～25（日）
東京渋谷　ギャラリー　ル.デコ
東京都渋谷区3-16-3　TOWAビル　6F
03-5485-5188


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締め切りは11/30