Hawaii　～ヴォルケーノ

いよいよペレの住む場所へ。
実は、飛行機が着陸する直前、私の心のなかに
「Welcome to here」という声が響きました。　ペレの声です。
その声は、ふとした時にたびたび聞こえました。
私はハワイ島へ行くまで、
キラウエアという名前が火山の名前だと思い込んでいましたが、
そうではありませんでした。
ハワイ火山のなかにキラウエアという大きなカルデラがあって、
そのなかのハレマウマウという火口が、ペレのいる場所です。
…行ってみましたが。
頭がくらくらするほど大きいので、
（カルデラ周囲約１２Km　火口深さ４００m　直径９００m）
実際その場に立ってみてもなんだかよくわからない、
といったところが正直な感想…
これが大爆発って…　凄すぎないか？地球。
噴煙があちこちから上がっています。　長崎の雲仙を思い出しました。
ペレはハワイ諸島を点々と移動し
最後にここを住処として選んだそうです。
コナからヴォルケーノまで、車で約３時間弱の距離。
緑豊かだった風景から突然溶岩平野が出現した時は、ぞっとしました。
この世ではない場所へ来てしまったかのような感覚。
今回、
真っ赤なドロドロに流れる溶岩を目撃することはありませんでしたが、
いつか自分はそれを目にする時がやってくるだろうと思いました。
今はまだその時期ではないという確認。
それが自分の今の人生上でどういう意味を持つのか、ということ。
珍しく久々に、深く考え込んでしまいました。
ペレとの会話は、たった１度きりでは済まないだろうという予感。
次回はたったひとりで来るようにと呼ばれるだろうなという予感。
今もその思いは、重く私の真ん中にのしかかっています。
ああ…　こんな場所に何回も来なければならないなんて。
風が吹いてきました。
爽やかな風ではなく、　…突風のような。　点滅するサインのような。
あたりはすべてまっくろで。　生き物は世界で私達だけ、のような。
ペレは厳しい。　すでにもう、よくわかった。
なぜ呼ばれたか。　
私の無力を知らせるために。　今のレベルを伝えるために。
こんな場所まで。　わざわざ。
わざわざ。　
だけど、どうして？　　どうして、今そんなことを？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ～Hawaii　次へ続く
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