2007.5.2 満月
ふたたび西を目指して車で。
オレンジの満月に向かって。
実は和歌山からの帰り道から喉が痛くて、
そのうち治るだろうと思っていたら、どんどんひどくなって、
咳が止まらない。
熱はないけど、風邪だろうか。
いろんな疲れがいっぺんにきたのかもしれない。
私は今、聖なる戦いを終えた気分。
山小屋へ行ってみた。
ぴーかんのなか。
雪に閉ざされた時と違って、新芽が美しい誕生の季節。
山小屋のイメージが全然違う。
これなら、ちっとも怖くない。
ちらっと、真夜中を想像してみたけれど、大丈夫そう。
私は少し強くなったのかも。
天使とダンスを踊って。
ひとつ超えるたび、自分が変わる。
世界が変わる。
ものごとはすべて変化するけれど、
登頂した者だけにしか見ることのできない、てっぺんの景色がある。
そこに長くとどまることはできないけれど、
一度見たものは忘れない。
けして、けして。
山小屋の窓を開けて、部屋に風を通す。
ひんやり涼しい。
すぐ裏の小川の音が聴こえる。
ゆくかわのながれはたえずして しかももとのみずにあらず
鳥の声。
5月の光。
幸せな山の春。
今月の末あたりから、こもろうか。
人形を創るのにとてもよい環境!
疲れたらあたりを散歩すればすぐにリフレッシュできそう。
何を見ても新しいアイディアが浮かぶ。
自然の造形は素晴らしい。
月の女神の次は、緑の妖精を創ろうと思う。
近くの池に行ってみたら、イワナが、たくさん泳いでいた。
個展の感想メールをたくさんいただいています。
皆さん素敵なコメントをありがとうございます。
私は、外側から自分を見ることができないので、
皆さんの目から見た夏野苺を知ることは面白い。
驚いたり感激したり感心したりしながら、メールを拝見しています。
和歌山の方からも、たくさん御連絡いただき、嬉しく思っています。
個展「天使のダンス」会場で、ある方から
「苺さん、これは計算ですか?」と質問を受けました。
それは、マンハッタンのフェリーの上から撮影した自由の女神。
去年撮影したものと、3年前に撮影したものと、両方展示しました。
3年前は太陽が沈んだあと。
去年は女神の背中に夕陽が。
ある地点に立って、夕陽の女神を眺めると、ガラスに
反対側に展示してある3年前の女神が映り込むのです……
計算ではありませんでした。
事実は小説より奇なり。
偶然と思えるような出来事が一番面白い。
このリアルな人生が、一番面白い。
神様の計画の前では、私達の計算など、なんの力も持たない。
素晴らしい発見の一瞬でした…
“あの写真”を写してから“この写真”を写すまでの3年間に
私が見たものは…
その一直線上に蘇る様々な記憶。こんなふうに結ばれる点と点。
“いちごさんには、
闇にも豊かなものが見えるんだ。
見えない世界の豊かさをご存じなんだ。
闇は、闇ではない。
こんな写真を見せてくださる人は、きっといない。”
夜明け前の暗闇の中、
月明かりで部屋の壁に映る私の手を撮影した写真を観て
こんな感想をくださった方もいらっしゃいます。
こんなふうに皆さんが
丁寧に私の作品を観てくださったことに、心から感謝いたします。
今日から新しい人形を創ります。
今からアトリエ。
とても楽しみ。 ^_^
☆「天使のダンス」ポストカード。
たくさん!お申し込みいただいています!
ありがとうございます!
自由の女神の写真も入っています…
5枚1セット 1,000円
希望者はinfo@ichigo-natsuno.comまでメールください。
詳細をこちらから御連絡いたします。
なお、このセットでの販売は今後いたしませんので。
今回限りの「天使のダンス」記念ヴァージョンです。
(5月末〆きり)
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。