山小屋へ 2
師匠と無言で3分ほど。
顔を見合わせて。
微妙に盛り下がる。
うーん、と思った私。
ぱっと浮かんだ顔があったので、そこに電話してと頼んだ。
それは、ぶちくん。
唯一私のバカOL時代をリアルに見て知っている貴重な友達。
(もう昔の友達はこの人ひとりだけ)
電話したら、やっぱり。 てきぱきと、
ここに連絡してそれをああしてこうして、と
いろいろ教えてくれた。
彼をずっと好きな理由は、ここだなと改めて思う。
ようするに
いざという時、デキる奴なのだ。
今いる場所から一番近いレッカー屋さんに来てもらうことになった。
そこからボルボのディーラーに運ぶことになったんだけど、
「今日は休み」だそうで…(泣)
一晩、レッカー屋さんに預けることに。
でも山小屋へは今日中に着きたいということで、
車は、愛知に住む師匠のお姉ちゃんに電話して、
ちょうど帰省中の甥っ子のを借りることにした。
すべての手配が整ったところで、
じゃ、暇になっちゃったし
と、人形の道具を出して創り始めた私を見て
目を丸くし、爆笑する師匠。
ここはサービスエリア(笑)
隣の家族連れの子供がちらちら私を見てるのが面白かった。
きっと私は「変な人」 ぶはははは(爆)
外のテーブル席で風に吹かれて、気持ちよく粘土をこねる。
ボディラインがだいたい出来たところで、レッカー車到着。
甥っ子に電話して、
彦根という場所で落ち合う約束をしてレッカーに乗る我ら。
後で
「さっきお前の座ってた席、11番だったよ」
と師匠に聞いて、
ああ、よいサインだなと直感。
1のゾロ目って、例えるなら、つまり…まあ、
シャッターチャンス ってとこか。
今はまだわからないけれど、
これはすべてプログラミングされてることだなと感じた。
やっと心に笑顔。 よかった。 きっと素敵な旅になる。
それは本当にその通りになった。
レッカーのおじさんがとてもいい人で、
このあたりに「たねや」さんがあるという話になった時、
「どうして知ってるの?」と驚かれたので、
「東京の三越デパートに入ってるから知ってるの。大ファンなの」と言ったら、
「だったら甥っ子さん来るまで
荷物を全部預かるから、たねや本店に行って来たらいいよ」
と言ってくれて、私は一気に「わーい(喜)」モードに。
だってずっと憧れていたんですもの!たねや本店!
私は和菓子屋さんでは「たねや」さんが一番好き。
まさかここで行くことになるとは!
その前にせっかくだからと、ちょっと彦根城にも寄ってみた。
お堀の前でおかしくて仕方なかった。
なんでこんなとこ観光よ?(笑) 山小屋に行くはずが。
彦根城のイメージキャラクター「ひこにゃん」が剣を持ってるせいで
大天使ミカエルに見える。(笑)
たねや本店は、夢のように素敵なところでした。
小さな睡蓮が出迎えてくれて…
三越で和菓子は買えるけれど、
洋菓子はバームクーヘンのみ。
でも本店には、たーっくさんのケーキやお菓子が並んでいました!
ひとつ、買ってすぐ食べた。
優しい甘みで、死ぬほど美味しかったです。
全種類食べてみたくなって、もっと買おうかと思ったところに甥っ子到着。
ああ、かみさまの
ストップの合図だ。
先へ行こう。
そこから草津という場所まで移動して、
甥っ子を家に落としてそのまま車を借りた私たちは、
すっかり遠回りになりながらも再び山小屋を目指す。
もう高速に乗るのはやめて、のんびり下道で行こう、
ということにして。
琵琶湖に沈む夕日を眺めて、また、
おかしいような、不思議なような、
…なんでしょうか。この旅は。
どうして琵琶湖にいるの?
さざなみ街道をぶんぶん走っていたら、師匠が突然「あ!」
私も。
あ….
見ればそこに一面の
蓮畑。
どうして、こんな…
ドウシテ
かみさま。
ありがとう。
(続く)
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