停止して また 前進

秋田にいる間、実はどうも様子が変だったのです。
だるくて。
微熱があるような。
言うと心配かけるので、(というかすごい迷惑!)
誰にも黙っていたけれど。
食欲はものすごくあったので大丈夫と思ってましたが、
東京へ戻ってきていよいよおかしいと。
病院へ行ったら…..
また前にかかった病気と一緒。 あ~。 油断した~。
先生にあっさり
「『今からすぐ入院』と『毎日点滴に通う』のとどっちがいい?」
と言われてびっくり。
ええ?もうそんなに悪いんですか?
だけどまた旅に出るのでそれは無理と思って、そのままを告げたら、
今度は先生の方がびっくり。
は? って。目が点になってた。
すぐに猛反対。それはきみだめだ~ と言ってた。
そんなこと言ったって….あたしだってダメだよ。
先生、なんとかしてよ。
ムスっとしたまま先生は「とにかく明日も点滴に来て」とだけ。
で、今日も行ってきました。
点滴の最中に「で?明日も来れる?」と先生。
まだ言うかあー!
「いいえ、明日から九州へ旅に」と私。
先生の方も、まだ言うかー!な雰囲気。
押し問答な私達。
結局、旅から帰ったらすぐ病院へという約束で、
高熱が出た時に飲む薬と、抗生剤を処方していただいた。
先生、ありがとうございます。
点滴終わって、院内にある大聖堂へ向かったら、
向こうから先生がスタスタ歩いてきました……
先生、言うこと聞かなくてごめんなさい。
でもどうしても行きたいのです…..と謝ったら
「何しに行くの?」と尋ねてきたので「撮影に」と答えた私。
せんせい、春に私の初めての本が出るんです
と言ったら…. その時、先生の顔が一瞬ほころんで……
うむ、がんばりなさい でも無理はいけないよ
と言ってくれたことが嬉しかった。
大聖堂。
二年前、ここで誓ったあと、すぐにニューカレドニアに行ったんだった…..
天使よ 私はまた明日南へゆきます 
と話しかけてみました。
世界にはね、不思議なことってあると思うんだ、たくさんね。
2509-1.jpg
秋田は、1/6からずっと雪が降りっ放しで、大変な状況でした。
お寺は半分くらい雪に埋もれて、
妹のお墓なんてどこにあるかわからない。
でも、
私がいる間は毎日晴れたの。奇麗な青空で。雲ひとつなくて。
2509-2.jpg
2509-3.jpg
最後の日。 東京に帰る日。
もしやと思って部屋の窓からのぞいたら……
妹のお墓、あたまだけ……… 
雪が溶けていて。 見えたんだよ。
2509-4.jpg
私はその場にくずおれて号泣してしまいました。
あの時の感じは、
なんというか、
「西の魔女が死んだ」って読んだことある人いるかな?
梨木果歩さんの小説。
あの、最後のシーンのような。
主人公がメッセージをみつける、瞬間の。
あのおはなしを実体験したような感覚でした。
泣けて泣けて泣けて仕方なかった。
そしてなぜかその瞬間、私は、
ある人に会いたくて会いたくてたまらなくなったのです。
すぐに会いたいと思って。
でも会えずにこのまま、明日から九州です。
三日間で4県まわる予定です。
熊本から入って、宮崎、大分、福岡の順で進む予定です。
宮崎は高千穂へ、大分は湯布院へ泊まります。
旅の一番の目的は、撮影ですが。
なんだかもうわかりません。(笑)こんなことになっちゃって。
熱が高くて、吐き気があって、だるくて、カラダ辛いのです。
みんなに反対されながら(大勢の人に心配かけてます、ごめんなさい)
それでも飛行機に乗り込む私って……
なんだろう? 自分でもわからないや。理由なんて。
だけど高千穂へはずっとずっと行きたかったのです。
だから行くのです。
それだけです。
しんぱいしないで  と伝えたら
いまそれをきいたからもうしんぱいしない
ときっぱり言った人がいます
すごいな。いま、あたし、信頼された。と思いました。
勇気の剣を手にした気分です。
ではみなさん!いってきます!
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