アーティスト

アーティスト、と呼ばれる人達は
ま、たいてい頭がおかしいと思う。
とてもじゃないけど、
普通の「常識」と呼ばれる枠なんかに大人しく収まるわけもない。
そこをわかっている人でないと、
うっかり近寄り、付き合ったりなんかしたら、心が大怪我をする。
最初から、
相手はキチガイだと思って付き合うべきだと思う。
モノを創るためならなんだってする。
ぐーっと集中して自分の内側に入り込むので
外界の音は一切気にならない。
どうしても入り込んでくる雑音に対しては「うるさい！」と一喝し、
なんとしてでも黙らせる。
人の都合は関係ない。
それは自分の世界ではないから。
もし私が、
人を気にして、
他者の言うことを取り入れ、
自分を曲げて、
周りを心配していたりしたら。
そんなことをしていたとしたら。
ワタシノモノは創れないだろう。
創ったとしても、それは
誰もが見たことのある、誰にだって作れるようなものにしかならないだろう。
人としてどうなの？こんな生き方、
と不安になる時だってあるけれど。
生まれてきた作品を見た瞬間に、そんな心はぱぁーっと遥か彼方に吹き飛び、
ああ、逢えてよかった
と思う。
だから繰り返す。　
けして止めることなど、できはしない。
私は私の世界で、手を動かす、永遠に。
私は、自分のしていることを、わかっている。
今回、本当に一番苦しかったのは、
主催者がずっと続けて予算の問題を気にし続けているところ。
制作費とは直接関係のない、全体予算のことまで私に報告してくるところ。
大変、困った。
聞けば、そうかと思い、いろいろ心配にもなり、制作に力が入らなくなる。
主催者の目的はいったい何なのか？
いい展示をしたいのか？　それとも、
低い予算で収まる適当なものをつくりたいのか？
ならばなぜ小さな会場に変更せず、あんな大きな会場を用意したのか？
デカイことはしたい。　しかし金はない。
これをわがままと呼ばないとしたら、いったい何がわがままか？
私は、
ギャラリーAでいくなら、絶対に一点は大型の作品を展示したかった。
それをアーティストのわがままと言われるなら、まったくかまわない。
でも本当にわがままなのは誰なのか。
私ひとりがわがままなのだろうか？
わがままを悪いとは言わない。
ただ、
わかっているべきだと思うのだ。
今わがままなのは自分なのだということを。
それをわかってさえいれば、
どんな場面にも感謝の心が生まれる。
たとえわがままだろうと、それが個人の切なる願いであれば、
そこから何かが生まれて、それを見た人の心にも何かが生まれ、
やがて大きな何かに変化して、きっと後の世や宇宙全体にも影響を及ぼすだろう。
わがままだっていいじゃないか。
今回の個展「天使のダンス」は
まず主催者の金銭サポートにより実現へ向かっている。これはまぎれもない事実。
和歌山エンジェルズと名付けた現地スタッフの女性たちの、
多大なるサポート力にもたいへん支えられている。
破格の予算で制作に応じてくれた現像所。
早くも宿を予約し、今か今かと固唾を飲んで見守っているファンの人たち。
私が「写真の神様」と呼んでいるヴェロニカや、不思議な七色を放つマチルダ、
そういう大いなるもののチカラたち。
家族。
友人。
たくさんの協力、応援のもと、来月の最終ゴールに向かって走っている。
私の「持ち場」は制作すること。
表現者として納得のいく展示を目指すことだ。
完璧な状態を目指すあまり、次から次へといろいろな要求をし続ける私に向かって
「アーティストの言うことはすべて聞かなきゃならないんですか！」と言ってきた
主催者よ…
私は今こそ叫ぼう、心から。
「そうだーっっっ！！」と。
これがアーティストと付き合うということだ。
私に展示を任せた以上、黙ってついてこい！！と思う。
（そして予算のことはなんとかおまえが頑張れと思う）
感謝と希望があれば何も怖くはない。
私はこのまま最後まで自分の「わがまま」を貫く。
結局それは
主催者の願いを実現させることにも繋がるのだから。
和歌山に夏野苺を呼んで素晴らしい個展をしたい、
というのは、もともと私の願いではないんだからね。
“あなた”の、願いなんだから。
おまえの願いは私が叶えてやるから、もーいーから黙ってついてこいっつーの。
（笑）
まだ作品が半分くらいしかできてないんだから、ヤバいっつーの！
主催者として今一番フォローして欲しいことは
「アーティストが気分良く制作に集中できる環境をつくる」ということです…..
だって….、
　↓
☆和歌山での個展まであと36日
　　　　　　　　　　　えーいっ　がんばるぞぉーいっ！
夏野苺　個展　『天使のダンス』　入場無料
2007年4/27～29
（トークショー 4/28 14：30～16：00
　ゲスト：元宝塚宙組初代組長　大峰麻友（友情出演）他）
和歌の浦　「アート・キューブ」TEL　073－445－1188
http://www.jtw.zaq.ne.jp/cfcii405/
後援/　和歌山エンジェルズ