さよちゃんのこと
小さい頃から暮らした家には、
その人の魂の影があちこちに見える。
少し意識をずらすと、
遠い日の、子供のころのさよちゃんが
家中のいたるところにいて
初めて行ったおうちだったけど、面白かった。
個展を開く話を突然もらって、
えすみくんに「OVEのさよちゃんです」と紹介された時、
別に私はなにも感じなかったけど、
さよちゃんは「長い付き合いになりそう」と思ったらしい。
さよちゃんの方が一歩上をいっている…(笑)
あんなふうに
なかば少し乱暴な感じで決定した奈良行きは、
今思い返してみても、ホントびっくりするばかりだけど、
時々私の人生には今までにもあんなふうなことが起っていたので、
そういう意味では「また新しいことが始まるんだな」と感じるだけ。
身辺が、ざわついてきました。
それとは反対に、心は深く静まり返ってゆきます。
奈良から帰ってきたばかりなのに、
そう間があかないうちに、
東京のさよちゃんの部屋に泊まりに行った。
ベランダから都庁が真ん前に見える。 夜景が綺麗。
ふたりで明け方までたくさん話をした。
天気がよかったら翌日ピクニックへ行こうかと思ってたけど、
雨だったので、部屋でご飯つくって食べることに。
えすみくんを呼んだ。
なんと、京都から
清火が旅して東京に来てるという連絡があったので、
彼も呼んだ。
よくわからないメンバーで、お昼を食べた。
さよちゃんは、うどんを茹でる係だったんだけど、
どうしたらこんなふうに茹だるんだろう?という(笑)
とても芸術的な茹で方だったので、食べる時私は心密かにツボった。
清火が、持ってきたギターを弾いて歌い出した。
部屋の空気が変わって、
気持ち良くなって、
私は眠ってしまった。
さよちゃんも。
(えすみくんは電話していたらしいけど。携帯で)
不思議な歌だな。
人を眠らせる、って すごすぎだろう…。
あんな魔法は、使えない。 私には、まだまだ。
尊敬する。
私のまわりには、尊敬したい友達がたくさんいるので、
なんだか幸せだなあと感じる。 特に、今日このごろ。
今いる人達が、ひとりもいなくなることなく、
この先もずっといけたらいいのになあ、と思うけど。
どうだろう?
進んでみなければわからない。
そんなことには、今までなったことがないので。(笑)
たいていの人が、
時間が来ると入れ替わってしまう。
でもなんとなく、
さよちゃんの持つエネルギーが、私の運命を変化させるような気がする。
そういえば、
みんなが来る前、朝起きて一番のこと。
さよちゃんちにえすみくんのつくったあのCDが置いてあった。
あんなにいつまでもグズグズ聴けずにいたのに、なぜかスッと、
「かけて」
と言えた。
で、聴いた。 さよちゃんとふたりで。 結果は…
やっぱり
な感じ。 こんなことになるんじゃないかと感じてた。
だから怖くて聴けなかったんだな。
どうしても「その先」へ行けない。 足が突っ張る…
ものすごい抵抗。 半端ない恐怖感。 ある地点から降りてゆけない。
いったい何があるんだろう? あの先には?
怖くなって胸が苦しくなって、ボロボロ泣き出す私を
黙ってじっと見てるさよちゃん。
そのCDのタイトルは、
「前世療法」
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