写真家 夏野苺のブログエッセイ

天使と魔法と写真の日々

毎日のガイダンスをつぶやいてます☆

どうして

メロンが苦手だった。

味は好きでおいしいと思うのに、
食べると咽が痛くなって、声が出なくなる。

子供の頃、家族で中華バイキングに行った。
初めての経験でうれしくて前の晩から眠れなかったほど。
「なぁんでも好きなものを取って来ていいんだよ」
と父に言われて、大人っぽーい、ってうれしかった。自分で好きに選べるなんて。

そして私がいそいそと持って来たのは、メロン。

それを見た父はいきなり怒りだした。
「始めにデザート持ってくる奴があるかっ!?」
びっくりした私はもう食欲も楽しい心もどっかいっちゃった。
母も妹もみんなしょんぼりして、
あんなに盛り下がってるテーブルって、たぶんうちだけだっただろうな。

結婚してから夫にその話をしたら
「どうしてお父さんはその時そんなに怒ったと思う?」と聞かれた。
「わかんない」
「お父さんはさ、お前にちゃんとしたこと教えたかっただけじゃないかな。
だって、お前を憎くて怒ったわけないだろ?
まぁ、別に怒ったりしないで普通に伝える方法もあるけど、
そんな言い方じゃお前はわかんないとでも思ったんじゃないの?
それにお父さんは激情型の人だしね(笑) お前そっくりそのままその血ひいてるじゃん」

.....なるほど。 そうか、と思った。

その日から、メロン、食べても咽痛くならないんだよ。

その人は、どうして怒ったか。
どうして泣いたか。
どうしてやさしくしてくれるのか。
どうしてそばにいてくれるのか。
どうして。
どうして。

どうして、をみつけられると
シンプルな心でいられるね。
そこに愛があるかないか、すぐわかる。