「スピリットを写す」
昨日、在るものは写るけど無いものは写らないという話をアップしました。
その中で、
外見が美しい人でも、
もしその人が自分に自信のない人だったら、
美しい写真に仕上げるのはなかなか難しい。
「美しいふう」に仕上げることはできるかもしれないけれど、
それは、ほんとうじゃない。
嘘をつけば嘘が写るだけです。
と書いたけれど、
じゃあ「なかなか難しい」のであれば、撮れないのか?というと、
これがそうでもなく、むしろ私の燃えどころです!
そのまま放っておいたのでは写らないことがわかっているので、
そういう場合、私は仲良くなる努力をします。
相手の心の中に入り込むことに集中します。
そうすると、どんな人の中にも、
ち〜さな光の玉みたいなものをみつけることができるのです。
そこと自分の光を繋げる作業に心を込めます。
撮影中、私たちの光はひとつになって、少し大きな光になります。
それを写真の神様の光に繋げるというような、
そんなイメージを、私は自分の仕事に持っています。
自分の顔が嫌い、
自分の事を好きになれない、
写真に撮られるのは苦手、
そんな人たちを撮影する場合も一緒です。
被写体はレンズから、写真家はファインダーから、
写真はちょうどその真ん中、
ふたつの魂が出会う場所から生まれます。
被写体が人間以外でも全く同じことを感じるので、
つまり私は、
「スピリットを写す」ということをやっているんだと思います。
★本日のおまけ写真★
我が家の猫くんたち。
まずは彼らと仲良くなる。それからじゃないと、
こんな近くに寄って撮らせてもらうことはできないでしょう。
「深い信頼関係」という距離感がこの写真には写っています。